実は、令和8年度の診療報酬改定で、DXA検査の保険算定が「4月に1回」から「1年に1回」に厳格化され、うっかり過剰算定すると返還請求のリスクがあります。
DXA検査(DEXA法)は、骨塩定量検査(D217)として診療報酬に収載されており、測定部位の組み合わせによって点数が異なります。 腰椎のみの撮影は360点、大腿骨のみは140点、腰椎と大腿骨を同日に撮影した場合は合計450点(腰椎360点+大腿骨同時撮影加算90点)となります。 taira-seikeigeka(https://taira-seikeigeka.jp/contents/news/20251212_01.html)
点数が決まれば費用の計算はシンプルです。1点=10円で換算します。 taira-seikeigeka(https://taira-seikeigeka.jp/contents/news/20251212_01.html)
| 検査内容 | 保険点数 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
|---|---|---|---|---|
| 腰椎+大腿骨 | 450点 | 450円 | 900円 | 1,350円 |
| 腰椎のみ | 360点 | 360円 | 720円 | 1,080円 |
| 大腿骨のみ | 140点 | 140円 | 280円 | 420円 |
通常は骨粗鬆症の診断精度を高めるため、腰椎と大腿骨を同日に測定します。 金属インプラントや人工関節が挿入されている部位は測定不可となるため、その場合はどちらか一方の部位のみで算定します。これが基本です。 taira-seikeigeka(https://taira-seikeigeka.jp/contents/news/20251212_01.html)
なお、骨粗鬆症の診断と経過観察以外の目的ではD217は算定できない点も押さえておく必要があります。 clinicalsup(https://clinicalsup.jp/jpoc/shinryou.aspx?file=ika_2_3_3_2%2Fd217.html)
保険適用が認められるのは、医師が骨粗鬆症の「診断」または「経過観察」に医学的に必要と判断した場合に限られます。 次のような患者が保険算定の対象として典型的です。 nagisa-ortho(https://nagisa-ortho.jp/blog/post-193/)
- 骨粗鬆症の疑いがある、または診断済みの患者
- 脆弱性骨折(転倒など軽微な外力での骨折)の既往がある患者
- 長期ステロイド薬を使用中の患者
- 閉経後女性で骨密度低下リスクが高い患者
- 身長低下・円背など骨粗鬆症を示唆する身体所見がある患者
単純に「骨が心配」「念のため調べたい」という健診目的では保険は通りません。 患者本人が希望しても、医学的根拠を診療録にきちんと記載しておく必要があります。 nagisa-ortho(https://nagisa-ortho.jp/blog/post-193/)
症状がない段階の検査は自費扱いとなることがほとんどです。 保険適用の可否は必ず医師が判断する、が原則です。 nagisa-ortho(https://nagisa-ortho.jp/blog/post-193/)
ここが今、医療従事者として最も注意すべきポイントです。 credo-m.co(https://credo-m.co.jp/seikeigeka/%E4%BB%A4%E5%92%8C8%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E8%A8%BA%E7%99%82%E5%A0%B1%E9%85%AC%E6%94%B9%E5%AE%9A%E3%80%80%E9%AA%A8%E5%A1%A9%E5%AE%9A%E9%87%8F%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%81%AB/)
令和8年度の診療報酬改定(2026年4月施行)により、骨塩定量検査の算定頻度が大きく変わりました。 改定前は「4月に1回」まで算定可能でしたが、改定後は原則として「1年に1回」に変更されています。 credo-m.co(https://credo-m.co.jp/seikeigeka/%E4%BB%A4%E5%92%8C8%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E8%A8%BA%E7%99%82%E5%A0%B1%E9%85%AC%E6%94%B9%E5%AE%9A%E3%80%80%E9%AA%A8%E5%A1%A9%E5%AE%9A%E9%87%8F%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%81%AB/)
ただし、例外があります。以下の条件に該当する場合は、従来通り4月に1回の算定が認められます。 credo-m.co(https://credo-m.co.jp/seikeigeka/%E4%BB%A4%E5%92%8C8%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E8%A8%BA%E7%99%82%E5%A0%B1%E9%85%AC%E6%94%B9%E5%AE%9A%E3%80%80%E9%AA%A8%E5%A1%A9%E5%AE%9A%E9%87%8F%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%81%AB/)
- 骨粗鬆症の治療を開始した日から起算して1年以内の患者
- 急激な骨減少または骨増加をきたす病態がある場合
- 急激な骨代謝変動をきたす薬剤(ステロイド大量投与など)を使用中の場合
つまり、2年目以降の安定期の骨粗鬆症患者は、年1回しか算定できなくなったということです。 改定前の感覚で「4月に1回」を継続すると、過剰算定として返還請求の対象になる可能性があります。痛いですね。 credo-m.co(https://credo-m.co.jp/seikeigeka/%E4%BB%A4%E5%92%8C8%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E8%A8%BA%E7%99%82%E5%A0%B1%E9%85%AC%E6%94%B9%E5%AE%9A%E3%80%80%E9%AA%A8%E5%A1%A9%E5%AE%9A%E9%87%8F%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%81%AB/)
レセプト審査が厳格化された現状では、算定根拠を診療録に明記する運用の徹底が現場で求められます。 credo-m.co(https://credo-m.co.jp/seikeigeka/%E4%BB%A4%E5%92%8C8%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E8%A8%BA%E7%99%82%E5%A0%B1%E9%85%AC%E6%94%B9%E5%AE%9A%E3%80%80%E9%AA%A8%E5%A1%A9%E5%AE%9A%E9%87%8F%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%81%AB/)
参考:令和8年度診療報酬改定における骨塩定量検査の変更点(詳細)
令和8年度診療報酬改定 骨塩定量検査の見直しについて(credo-m.co.jp)
保険適用外でDXA検査を受ける場合、費用は一気に跳ね上がります。 一般的な自費での相場は5,000〜10,000円程度で、医療機関によって差があります。 nidc.or(https://nidc.or.jp/column/bone-density-test/)
健診センターのオプション検査として組み込まれているケースも多く、人間ドックのオプションとして受ける際は以下のような料金設定が多いです。 shouohkai.or(https://shouohkai.or.jp/kenshinplaza/dock/health_screening3.html)
- 大手町健診プラザ(東京医科大学系):2,750円(税込) shouohkai.or(https://shouohkai.or.jp/kenshinplaza/dock/health_screening3.html)
- 兵庫県予防医学協会:4,180円(税込) hyogo-yobouigaku.or(https://hyogo-yobouigaku.or.jp/medical_dock/dock/option/)
- 石狩病院(北海道):3,300円 ishikari-hosp(https://ishikari-hosp.jp/checkup/option.html)
- 自費専門クリニック(銀座・予防医療系):16,500円+初診料22,000円など kenkoin(https://www.kenkoin.jp/dxa/)
意外ですね。同じDXA検査でも、施設の性格によって数倍以上の差がある実態があります。 kenkoin(https://www.kenkoin.jp/dxa/)
勤務先の健保組合から補助が出るケースもあります。 医療従事者自身が検査を受ける際は、まず所属機関の健診補助制度を確認するのが賢明です。 mrso(https://www.mrso.jp/mikata/1893/)
医療従事者として患者へ費用説明を行う際、認識のすれ違いが起きやすい点があります。 一番多いのは「健診で骨密度を調べたら無料だったのに、なぜ今日は費用がかかるの?」という疑問です。これは保険算定と自費・健診補助の違いが原因です。 nagisa-ortho(https://nagisa-ortho.jp/blog/post-193/)
事前に次の3点を整理して説明すると、患者の納得度が上がります。
1. 保険適用の根拠:骨粗鬆症の診断・経過観察目的であることを伝える
2. 自己負担の金額目安:3割負担で1,350円(腰椎+大腿骨測定の場合)など具体額を提示する taira-seikeigeka(https://taira-seikeigeka.jp/contents/news/20251212_01.html)
3. 算定頻度の制限:令和8年度改定後は原則年1回であることを説明する credo-m.co(https://credo-m.co.jp/seikeigeka/%E4%BB%A4%E5%92%8C8%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E8%A8%BA%E7%99%82%E5%A0%B1%E9%85%AC%E6%94%B9%E5%AE%9A%E3%80%80%E9%AA%A8%E5%A1%A9%E5%AE%9A%E9%87%8F%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E8%A6%8B%E7%9B%B4%E3%81%97%E3%81%AB/)
費用説明は事前が基本です。 検査後に「こんなにかかると思わなかった」というトラブルを防ぐためにも、受付・看護師・医師が連携して事前説明の流れを作ることが現場対応として有効です。 nagisa-ortho(https://nagisa-ortho.jp/blog/post-193/)
また、患者が「もっと頻繁に調べたい」と希望する場合には、保険算定の制限を超える分は全額自費になる旨を率直に伝える必要があります。 自費の場合は医療機関ごとの設定価格になるため、窓口でのインフォームドコンセントが特に重要になります。これは使えそうです。 nidc.or(https://nidc.or.jp/column/bone-density-test/)
参考:骨密度検査の保険適用条件・費用・検査方法の総合解説
骨密度測定の費用と保険適用を解説〜DXA法の自己負担額はいくら?(なぎさ整形外科)
参考:骨粗鬆症の診断と検査費用の詳細(整形外科専門医監修)
骨粗鬆症の検査内容と費用〜検査方法・料金・保険適用を解説(なぎさ整形外科)