口腔ケアスポンジの選び方と使い方のポイント

口腔ケアスポンジは医療・介護現場で広く使われ、誤嚥性肺炎の予防や口腔内の清潔維持に効果的です。スポンジの種類や使用手順、注意点を知ることで適切なケアが可能になりますが、どのように選び使えば良いのでしょうか?

口腔ケアスポンジ

口腔ケアスポンジの基本知識
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スポンジの特徴

先端が星型や花形のスポンジで、粘膜清掃と保湿に適した使い捨て製品です

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主な目的

口腔粘膜の清掃、誤嚥性肺炎の予防、保湿剤の塗布に使用されます

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使用対象

うがいができない方、嚥下障害のある方、口腔乾燥が強い方に推奨されます

口腔ケアスポンジの種類と形状

 

 

口腔ケアスポンジの先端形状には、星型、花形、楕円形などがあり、それぞれに特徴があります。星型や花形のスポンジは溝があり、汚れを絡めとりやすく清掃効果が高くなります。スポンジのサイズはS・M・Lの3種類に分けられ、Sサイズは直径15×20mm、Mサイズは直径17×20mm、Lサイズは直径20×25mm前後の大きさです。マウスピュア口腔ケアスポンジのようなサクラ型スポンジは、凸部で汚れをすくい、凹部に入り込むことで効果的に汚れを取り除きます。mouthpure+1
スポンジの色は、汚れや口腔内の出血を確認しやすいように、黄色やピンクなど明るい色のものが多くなっています。これにより、ケア中の出血や汚染状態を視覚的に把握しやすくなります。スポンジの硬さは密度によって異なり、きめが細かい方がやわらかく、口腔内に炎症がある方や粘膜が敏感な方に適しています。minnanokaigo+2

口腔ケアスポンジの軸の選び方

スポンジブラシの軸には、紙軸とプラスチック軸の2種類があり、用途に応じて使い分けができます。プラスチック軸は紙軸に比べて水に強く耐摩耗性に優れているため、軸が折れにくく、ほどよい弾力性があるため適度な圧力で粘膜を清掃できます。一方、紙軸は水や薬液の塗布に適しており、プラスチック軸より価格が抑えられる傾向があります。quom+2
長期間の使用が見込まれる場合、経済面も考慮してプラスチック軸を選択することが推奨されます。また、ケアを行う方が使いやすいものや、継続して手に入るものかどうかも選択の重要なポイントです。個包装されている製品は衛生的で、感染症予防の観点からも推奨されます。sunstar+1

口腔ケアスポンジの使用手順と目的

口腔ケアスポンジを使用する前に、スポンジ部分と軸がしっかり接着しているか確認します。使用前にスポンジを水または洗口液で湿らせることが重要で、乾燥したまま使用すると粘膜を傷つける恐れがあります。水分は誤嚥を防ぐため、たれ落ちない程度によく絞った状態で使用します。hello-dent+2
清掃は上顎から下顎へ、奥から手前の順番で行います。スポンジを回転させたり前後上下に動かしながら、歯茎、上顎、舌、頬粘膜の汚れを拭っていきます。のどに近い部分は嘔吐を誘発しやすいため、舌や上顎の奥は拭わないよう注意が必要です。スポンジの汚れはこまめに水洗いしながら行い、コップは水洗い用と湿らせ用を別々に用意すればより衛生的です。iwatsuki+3

口腔ケアスポンジと誤嚥性肺炎予防の関係

誤嚥性肺炎は、本来食道に入るべき飲食物や唾液が誤って気管に入り、肺に流れ込んで起こる肺炎です。誤嚥した際に肺に入る飲食物や唾液に含まれる細菌数が多いと発症リスクが上がるため、口腔内を清潔に保つことが重要です。口腔ケアが適切に行われると、口腔内の汚れが取り除かれ、唾液の分泌も促進されて自浄作用が働き、口腔内分泌物が清浄化されます。pref+1
スポンジブラシは粘膜清掃に最適で、特にうがいができない方やぶくぶくうがいをしても口の中を十分に水をめぐらすことができない方に推奨されます。食事の前に口腔ケアを行うのが最も効果的で、食前に口の中をきれいにしておくことで、万が一食事中に誤嚥しても肺に入る細菌の量を減らすことができます。複数の研究により、人工呼吸器をつけた方や寝たきりの方が口腔ケアを行うことで肺炎を減らせることが確認されています。pmc.ncbi.nlm.nih+4

口腔ケアスポンジ使用時の体位と注意点

口腔ケアを安全に行うためには、適切な体位の確保が不可欠です。基本的な体位は座位から半座位(30〜60度)で、頭部が前へ落ちないよう枕やタオルで支持し、顎を軽く引いた姿勢を保ちます。誤嚥しないようベッド上で体全体を横に向けたり、舌が床と平行になるくらいの角度まで上体を起こした姿勢でケアを行います。麻痺がある場合は、麻痺側が上に来るように側臥位をとることが推奨されます。knowledge.nurse-senka+3
スポンジの水分が多かったり、汚れを奥へ押しやるような動かし方は誤嚥性肺炎の原因となるため、十分な注意が必要です。スポンジブラシでは歯垢を除去できないため、歯が1本でも残っている場合は、スポンジブラシだけでなく歯ブラシを使用して清掃することが重要です。スポンジブラシはウイルスや細菌による感染症予防のため、1回ごとの使い捨てが基本です。jascc+2

口腔ケアスポンジと保湿剤の併用効果

高齢者の口腔内は、服薬の影響や水分摂取不足、発話などの口を動かす機会の減少により、唾液分泌が減少し乾燥していることが多く見受けられます。口腔保湿剤は水と保湿成分からなり、抗菌薬や抗菌成分、香料や甘味料などが添加されている製品です。乾燥した口腔内状態でケアを進めると、口角や口唇が切れて出血したり、ケア用具で粘膜に傷をつけやすくなり、ケア時の痛みや不快感から拒否につながることもあります。kaigo.homes
スポンジブラシは粘膜の清掃だけでなく、口腔内保湿ジェルの塗布にも使用されます。保湿剤を使用する際は「外→中」の順で塗布し、むせやすい方には一度に多量を入れないのがコツです。適度な粘性のあるジェルはたれにくく、広げやすいため口の中を傷つけずに汚れを軟化させてからめとります。うがいが難しい場合は、口腔ケア用スポンジブラシを利用して洗口液や保湿剤を塗布することが効果的です。egao-kaigo+5
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