
低音難聴(低音障害型感音難聴など)を抱える方が集音器を選ぶ際、最も注意すべき点は「周波数特性の調整機能」です。一般的な集音器の多くは、加齢性難聴(高音が聞こえにくくなる症状)をターゲットに開発されています。そのため、初期設定で「高音を強調し、低音をカットする」というチューニングが施されている製品が圧倒的多数を占めます。
もし、低い音が聞こえにくい症状の方が、高音強調型の一般的な集音器を使用するとどうなるでしょうか?必要な低音は増幅されず、逆に十分に聞こえている高い音(食器のあたる音や電子音など)ばかりが耳に突き刺さるように大きく聞こえてしまいます。これは「補充現象(リクルートメント現象)」と呼ばれる過敏性を刺激し、耳への負担を増やして難聴を悪化させるリスクすらあります。
したがって、選び方の鉄則は以下の3点です。
低音難聴(低音障害型感音難聴など)の方の視点に立つと、一般的な「加齢性難聴(高音が聞こえにくい)」向けの集音器とは選ぶ基準が大きく異なります。そのため、以下の項目を比較基準として提案します。
| 比較項目 | Choju (聴寿) | デカ音くん | オリーブユニオン (Olive Air/Smart Ear Plus) |
|---|---|---|---|
| タイプ | ポケット型(有線イヤホン) | ポケット型(有線イヤホン) | 耳あな型 / 完全ワイヤレス |
| 低音域の増幅 | 得意「全帯域リニア補正」を謳い、低い音もカットせずに自然に増幅するアナログ回路を採用。 | △(要確認)「音質調整ダイヤル」で低・中・高を選べるが、基本は大音量出力(会話強調)向け。 | ◎(非常に優秀)アプリで特定の周波数(低音部だけ)をピンポイントで強調可能。 |
| 音質調整 | アナログ調整自分好みの音量・音質につまみで直感的に調整可能。 | ダイヤル式(簡易)「低・中・高」の切り替えのみ。細かい周波数ごとの調整は不可。 | アプリ調整(詳細)スマホアプリで「会話モード」「テレビモード」等の他、EQで細かく設定可。 |
| 左右独立調整 | 〇左右のバランス調整機能あり(機種によるが基本機能として重視)。 | △基本はモノラル両耳(左右同じ音)。左右差がある場合は不向きな可能性あり。 | ◎アプリで左右それぞれの聴力に合わせて設定可能。 |
| 閉塞感・自声 | 〇(普通)一般的なカナル型イヤホンだが、マイク分離型のためハウリングしにくく、通気性のあるイヤーピースも選びやすい。 | △密閉度の高いイヤホンを使うことが多く、自分の声がこもりやすい可能性あり。 | △~〇カナル型だが、最新モデルは通気孔(ベント)構造などで閉塞感を軽減する工夫がある。 |
| マイク位置 | ◎(分離型)マイクとイヤホンが独立。マイクを手に持ったり卓上に置けるため、衣擦れノイズを回避できる。 | △(本体内蔵)本体をポケットに入れると衣擦れ音(低音ノイズ)を拾いやすい。 | 〇(耳元)耳に装着するため衣擦れはないが、風切り音などを拾う可能性はある。 |
| お試し制度 | あり(2週間無料)メーカー(エース・E&L)サイト等で試聴機の貸出あり 。 | あり(20日間無料)公式サイトで無料お試しが可能 。 | あり(レンタル/サブスク)Rentio等での有料レンタルや、月額制プランでお試し可能。ただし有料。 |
| 価格帯 | 4万~7万円前後 | 3万~5万円前後 | 3万~5万円前後(サブスク月額4,000円~) |
| こんな人に | 音質重視・機械操作が苦手な人アナログの自然な音が好みで、スマホを使わずにつまみで調整したい人。 | 重度難聴・操作の簡単さ重視とにかく大きくはっきり聞きたい人。低音難聴特化というよりは全体的なパワー重視。 | スマホが使える・細かく調整したい人「低音だけ上げたい」など、自分の聴こえに合わせてカスタマイズしたい人。 |
性能的には、オリーブユニオン>Choju>デカ音くんという感じです。
が、うちの母の場合は「デカ音くんで十分」という結論が出ました。
まず、「スマホで操作するのはムリ」ということでオリーブユニオンが除外(調整時だけなので、スマホ操作が普通にできる人が代わりにやれば良い気もします)。そして、Chojuかデカ音くんで、まずは値段の安いデカ音くんでお試し。
そしたらデカ音くんが「これいいね。これで十分」ということになりました。(唯一嫌がっていたのが、商品名で、なんちゅう名前…と言ってました。)
関連)デカ音くんレビューと口コミ 低音の評判と補聴器との違い
まあ、オリーブユニオンを試したら「こっちはもっといいね」ということになったかも知れないです。
Choju (聴寿)![]()
聴覚補助ならコレ!ハウリングしないポケットタイプ 集音器 電池式『 Choju 』(聴寿 ちょうじゅ)| 高性能集音器 モノラル両耳式 難聴 高度難聴 重度難聴 聴力低下 テレビ EL-CH003A 介護 会話 テレビ視聴
この機種は、今回のテーマである「低音難聴」において、現在市場で最も推奨できる日本製集音器の一つです。最大の特徴は、「低音」と「高音」のボリュームが左右それぞれ独立してついている点です。
参考)介護に最適なタイプ別集音器おすすめ18選【口コミや人気の日本…
一般的な集音器は「音量」と「トーン」のみですが、Chojuは「低い音だけを大きくする」という調整が可能です。これは、低音が聞こえにくく、高音はうるさく感じるという複雑な聞こえ方に対して、ピンポイントで合わせることができる稀有な機能です。アナログ回路特有の太い音質も、低音の響きを損なわない要因となっています。
指定した音域を左右独立で大きく聞こえるようにする…まさにこれ!性能面では全く文句がない低音難聴向けの集音器でしょう。しかし、5万円超と少々お高い…
デカ音くん
高機能日本製集音器 【デカ音くん】 (標準セット) 片耳イヤホン付
調整は音の大きさと、強調する音域(低・中・高)のみというシンプルさ。両耳イヤホンと片耳イヤホンが選べます。(ただし、どちらもモノラル=左右同じ音が聞こえる)
本体はストラップで首からかけ、イヤホンで聞くスタイル。アナログ方式なので、自然な音が聞こえます。
20日間無料試聴できる(でも、時期によっては3週間…?)ので、最初に試すならコレでしょう。お値段は3万円程度と最も安い。
試聴したい場合は、公式サイトから申し込みましょう。
オリーブユニオン
Cearvol 集音器 Bluetooth5.3 ワイヤレス イヤホン型 高齢者若者向け 長時間使用 高速充電式 アプリ イコライザー付き 動画通話音楽対応 ノイズキャンセル キーキ ー音 衝撃音対応 クリアな音質 快適 16チャンネル 遅延なし 小型 軽量 防水 密着/通気型イヤーピース付き 両耳用 耳穴式 Diamond X1(白)
スマホで設定するというハードルの高さはあるものの、左右独立できめ細かく大きくする音域を調整できます。
デジタル式なので「加工音」という感じがするかもですが、ノイズキャンセルが聞いててホワイトノイズ(サーッという雑音)が入らないことと、充電式なので楽な点がポイント。
ワイヤレスイヤホンのようなスタイリッシュさで、「いかにも補聴器」という感じがしないかっこよさも評価できますね。
お値段は5万円程度なんですが、amazonなどのセールで3万円台になってることもあります。
補聴器・集音器ならOlive Union(オリーブユニオン)公式サイト
「集音器」と検索すると、必ずと言っていいほど「骨伝導」というキーワードが出てきます。しかし、低音難聴の方が骨伝導集音器を選ぶ際には、重大な注意点があります。それは、「あなたの難聴が、骨伝導で解決するタイプか?」という問題です。
結論としては、低音難聴の人向けには骨伝導はあまり合わないんじゃないかな…。
骨伝導のメリット:
骨伝導のデメリット(低音難聴にとっての真実):
したがって、医師から「伝音性難聴(鼓膜などの問題)」と診断されている場合を除き、低音難聴の改善策として安易に骨伝導を選ぶのは避けたほうが無難です。まずは通常の「気導(空気伝導)」タイプで、周波数調整ができるものを試すべきです。
「集音器」と「補聴器」は、似て非なるものです。この違いを理解せずに購入することは、単にお金の無駄になるだけでなく、耳の健康を損なう恐れがあります。
1. 医療機器か、家電か
2. 効果の範囲
検索上位の記事では「よく聞こえる」「雑音が少ない」といった一般的な口コミばかりが目立ちますが、ここでは「低音の聞こえ」にフォーカスした、独自視点でのユーザー評価を深掘りします。特に、低音・高音独立調整機能を持つ「Choju」に関するディープな反応は注目に値します。
アナログ回路の「厚み」への評価
デジタル全盛の時代にあって、アナログ方式の集音器を選ぶユーザーからは、「CDのような綺麗な音ではないが、レコードのような安心する音がする」という声が聞かれます。
参考)https://odoriba.sakura.ne.jp/pocket-type/choju.html
低音が聞こえにくい人は、音の「情報量」が減り、世界が薄っぺらく感じる傾向があります。デジタル集音器がノイズキャンセリングで「無音」を作り出すのに対し、アナログ集音器は環境音(エアコンの音や足音などの低周波成分)をあえて残します。これにより、「空間の雰囲気」や「気配」を感じ取れるようになり、結果として会話のストレスが減るという現象が起きています。
音楽鑑賞用としての意外な活用法
一般的な集音器は会話周波数帯(500Hz~4kHz)に特化しているため、音楽を聴くとスカスカな音になりがちです。しかし、低音調整ができる機種を使用しているユーザーの中には、「ベースの音が戻ってきた」「テレビの映画の迫力が違う」という感想を持つ人がいます。
難聴になると、音楽や映画を楽しむことを諦めてしまいがちですが、低音をしっかりと補える集音器(または補聴器)を使うことで、QOL(生活の質)が劇的に向上する可能性があります。これは単なる「聞こえの改善」以上の価値と言えるでしょう。
購入前の確認テスト
最後に、あなたが集音器を買うべきかどうかの簡単なテスト方法を紹介します。