トルリシティ打ち忘れと用法用量と副作用と保管

トルリシティ打ち忘れ時の判断(72時間ルール)と、用法用量・副作用・保管の要点を医療従事者向けに整理し、患者指導で迷いやすい場面の説明例までまとめます。打ち忘れ時、あなたなら何を最優先で確認しますか?

トルリシティ打ち忘れと用法用量

トルリシティ打ち忘れ対応:現場で迷わない要点
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まず「次回まで72時間以上か」を確認

次回注射まで3日(72時間)以上なら気づいた時点で注射、72時間未満ならその回は見送り次の予定日に実施。

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週1回・同じ曜日が基本

毎週同じ曜日に投与(同じ日なら時刻は自由、食事と無関係)。「隔週」や「週に複数回」は推奨されない。

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保管は2~8℃が原則、室温は14日まで

遮光・凍結回避が重要。冷蔵不可時のみ30℃以下で累積14日以内という考え方を共有。

トルリシティ打ち忘れの72時間と投与判断

トルリシティ(デュラグルチド)は週1回投与で、打ち忘れ時は「次回注射までの期間が3日(72時間)以上かどうか」で対応を分けることが、公式の患者向け案内として明記されています。
具体的には、次回注射まで72時間以上あれば「気づいた時点で直ちに注射」し、その後は「あらかじめ定めた曜日」に戻します。
逆に、次回注射まで72時間未満であれば「その回は注射せず」、次の「あらかじめ定めた曜日」に注射します。
医療従事者の現場では、患者が「昨日忘れた」「2日遅れた」など曖昧に表現することがあるため、まずカレンダー上で“次回予定日まで何時間か”に落とし込むのが安全です。


参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4894510/

このとき、説明は難しくしすぎず「次の予定日まで3日以上残っていたら今打つ/3日切っていたら次まで待つ」と統一すると、患者の自己判断ミスを減らせます。

また「打ち忘れに気づいて焦って2回連続で打つ」行動を防ぐ声かけも重要です。

トルリシティは“週1回の設計”であり、同一週に複数回投与する前提で作られていないことを、患者の不安に寄り添いつつ伝えます。


参考)トルリシティ(デュラグルチド)を1週おき(2週間に1度)、も…

トルリシティ打ち忘れと用法用量と同じ曜日

承認された用法・用量は「通常、成人には0.75mgを週に1回皮下注射。患者の状態に応じて1.5mgへ増量できる」という形で示されています。
週1回製剤であるため、基本は「毎週同じ曜日」に投与する運用が推奨され、患者向け案内でも「毎週同じ曜日に投与」と明記されています。
同じ曜日であれば、投与時刻は朝昼晩いずれでもよく、食事の時間に合わせる必要もないとされています。


参考)トルリシティ(デュラグルチド)は、毎週投与する日の同じ時刻に…


この“自由度”は利点ですが、逆に「自由=いつでもよい=先延ばし」になり、打ち忘れを誘発することがあります。

指導のコツは「曜日固定」に加え、「その曜日の生活行動(例:ゴミ出し、入浴後、週次の服薬カレンダー確認)」と結びつけて習慣化させることです(行動設計の視点)。

なお、隔週(2週間に1回)や、1週間以内に複数回投与することは推奨できない旨が、医療関係者向け情報として示されています。

「打ち忘れたから隔週で調整」などの自己流の帳尻合わせが出やすいので、“72時間ルール”とセットで説明しておくと実務的です。


トルリシティ打ち忘れと副作用と低血糖

トルリシティはGLP-1受容体作動薬で、患者向け説明では「血糖値が高いときだけ膵臓に働き、単独では低血糖を起こしにくい」とされています。
一方で、SU薬やインスリンと併用する場合は低血糖に注意が必要であることも、同じページで明記されています。
打ち忘れ後に“慌てて打つ”場面では、患者が食事量を減らしていたり、胃腸症状が出て摂取が落ちていることがあります。

吐き気・下痢・便秘などの胃腸症状は起こり得る副作用として示され、症状が強い場合も自己判断で中止せず主治医へ相談するよう案内されています。

打ち忘れ対応の説明時に、「体調(食事摂取)と併用薬(SU/インスリン)を一緒に確認する」習慣を持つと、単なる“注射スケジュール調整”で終わらず安全側に寄せられます。

患者への具体的な声かけ例(外来・薬局いずれでも使える表現)

  • 「次の予定日まで3日以上ありますか?そこが分かれば、今日打つか待つか決められます。」​
  • 「SU薬(またはインスリン)も使っている場合は、低血糖がないかも一緒に見ましょう。」​
  • 「気持ちは分かりますが、埋め合わせで2回打つのはやめて、ルール通りにいきましょう。」

トルリシティ打ち忘れと保管と室温と遮光

保管は「凍結を避け、2〜8℃で遮光して保管」が原則で、患者向け案内に明記されています。
冷蔵庫が使えない場合に限り、遮光したうえで「室温で保存する場合は14日以内に使用」「30℃を超える場所では保管しない」とされています。
医療関係者向け情報でも、処方後14日間(積算)まで30℃以下で遮光保存が可能だが、30℃を超える場合は品質を保証できず使用しないように、という整理が示されています。
ここは「打ち忘れ」と一見別問題に見えますが、実務上はつながっています。


たとえば“打ち忘れに気づいて今日打とう”となったとき、患者が「バッグに入れっぱなし」「車内に放置」など不適切保管だった可能性があり、そこで品質面の確認が必要になるからです。


参考)トルリシティ(デュラグルチド)を室温に放置してしまったが使用…


患者指導での実用的なチェック項目

  • 冷蔵保管が基本か(2~8℃)を再確認。​
  • 室温保管にしていた期間は累積14日以内かを確認(旅行・停電・帰省などで累積しやすい)。
  • 30℃超の環境(夏の車内等)が疑われる場合は使用しない判断も含め、主治医・薬剤師へ相談を促す。​

トルリシティ打ち忘れの独自視点:患者の自己効力感と再発防止

検索上位の多くは「72時間ルール」や「打ち忘れたらどうするか」の“手順”に寄りますが、再発防止には患者の自己効力感(自分で管理できる感覚)を落とさない設計が効きます。
打ち忘れ直後は罪悪感が強く、「どうせダメだから」型の投げやり(自己中断)に傾く患者もいるため、医療者側の最初の一言で行動が変わることがあります。
現場で使える、非難しない再設計のフレーズ例

  • 「週1回は忘れやすいので、忘れない仕組みを一緒に作りましょう。」​
  • 「同じ曜日に固定できているのは良い土台です。次は“思い出すきっかけ”を足しましょう。」​

“思い出すきっかけ”の具体策(医療従事者が提案しやすいもの)

  • スマホの繰り返しリマインダー(曜日固定、通知を2段階:朝+夜)。
  • 薬剤の見える化:注射日だけ保管場所を一時的に目立つ位置へ(ただし温度・遮光条件は守る)。​
  • 記録の単純化:注射したら外箱に日付を記入、またはカレンダーに✅を付ける。

さらに意外に見落とされやすいのが、「打ち忘れ=治療意欲の問題」と決めつけない視点です。


たとえば、投与デバイスの扱いに不安があって先延ばしになっていたり、胃腸症状が怖くて“その週だけ休みたい”気持ちが背景にあることがあります。

打ち忘れを“出来事”として処理するだけでなく、背景要因(手技不安・副作用不安・生活リズム・家族支援)を1つ拾って次回につなげると、結果として安全で持続可能な運用に寄与します。

(投与を忘れた時の公式ルールがまとまっている:72時間以上/未満の判断)
患者向けQ&A(日本イーライリリー)
https://jp.lilly.com/diabetes_consumer/usage-trulicity
(室温放置時の扱い:14日・30℃以下・30℃超は品質保証できない等の整理)
医療関係者向けQ&A(リリーメディカル)
トルリシティ(デュラグルチド)を室温に放置してしまったが使用…
(隔週や週複数回が推奨されない点:用法用量遵守の注意)
医療関係者向けQ&A(リリーメディカル)
トルリシティ(デュラグルチド)を1週おき(2週間に1度)、も…