あなたが痛みに耐えながら肩を伸ばすと、回復が3か月遅れることがあります。

痛みに耐えながら可動域を広げようとする行為は、回復を妨げる最大要因です。大阪大学の調査では、痛みを我慢してストレッチを継続した群では線維化が進み、平均で3.2か月の遅延が認められました。つまり無理は禁物です。
短時間でも炎症は再燃します。その理由は、疼痛による交感神経刺激で血流が低下するためです。これは「筋膜性拘縮」を引き起こす原因にもなります。結論は「痛い時は伸ばさない」です。
筋弛緩薬や温熱療法で緩めてから軽度の動きを確認するのが安全策です。ヒートパック療法なら問題ありません。
正確なROM評価は治療の起点です。誤った測定は治療方針の誤りにつながります。現場では「水平外転角」や「外旋角」の測定を軽視する傾向がありますね。ですが、この二つは最も早く拘縮が進む部位です。
測定時に痛みが出ても可動域を強制的に広げてはいけません。数値より経過が重要です。つまり経時的変化の記録が基本です。
治療メモを電子カルテに残して比較するだけでOKです。症例間差を見れば、再発防止にも役立ちます。
夜間痛を伴う患者はストレッチ時間の見直しが必須です。夜間痛がある場合、ストレッチ後1時間以内の疼痛増加率が通常より40%高いことがわかっています。これは副交感神経活動の低下による影響です。
痛みの回避には「就寝前のアイシング+軽度挙上運動」が効果的です。短時間の冷却が条件です。
これを実施した群では痛みの持続時間が平均2時間短縮されました。結論は、夜のストレッチは避けることです。
順序を誤ると改善率が著しく下がります。ストレッチを「温熱後→筋膜→関節包→腱」の順で行うと、回復スピードが約1.3倍に上がるという臨床報告があります。
逆に筋膜リリースを後回しにすると、可動域回復率が20%低下します。つまり順番が原則です。
この流れを守るだけでOKです。リハビリ現場でも教材化されつつあります。
医療現場では「静的ストレッチ」が標準ですが、最近では動的アプローチが注目されています。東京医科大学の報告では、「ペンデュラム運動」を週3回取り入れた群の回復率が静的ストレッチ群より25%高いという結果でした。
患者の負担も軽減され、「痛みが出ても継続できる」という点が大きな利点です。意外ですね。
動的ストレッチは例外です。特に中期以降の患者には最も安全な選択肢です。
参考:ペンデュラム運動と凍結肩リハビリに関する最新研究(東京医科大学 整形外科)