スペーサー喘息使い方と吸入手順洗浄

スペーサーを使った喘息吸入の基本手順から、よくある失敗、洗浄や静電気対策までを医療従事者向けに整理します。現場での指導が「伝わる」言い方も含めて確認しませんか?

スペーサー喘息使い方

スペーサー喘息使い方:吸入手順と洗浄の要点
吸入手順

「1回噴霧→すぐ吸入」「ゆっくり吸う」「息止め」を軸に、pMDI単独で起きやすい同調ミスを減らす。

🧼
洗浄

週1回の中性洗剤での浸け置きと自然乾燥が基本。拭き取りは静電気増加の原因になり得る。

👶
マスク

小児はマスク密着と呼吸回数が要。泣いている最中より「起きて落ち着いている」タイミングを狙う。

スペーサー喘息使い方:吸入手順(pMDI)


スペーサーは、pMDI(定量噴霧式吸入器)の「押すタイミング」と「吸うタイミング」がズレても薬剤を吸い込みやすくするための吸入補助器具です。
医療者がまず押さえたいコアは、「1回につき1回だけ噴霧」「噴霧後は速やかに吸入」「ゆっくり吸う」です。
代表的な流れ(成人・マウスピース想定)は次の通りです。施設の採用品や薬剤で細部が異なるため、添付文書・デバイス手順書と併せて統一してください。


参考)https://www.kyorin-medicalbridge.jp/product/ff/guidance/images/ICFF0059.pdf


「息止めが難しい」患者は一定数いますが、その場合は“失敗扱い”にせず、スペーサーをくわえたまま呼吸を複数回行う代替法も説明できます。


参考)MDI用吸入補助スペーサー(エアロチャンバープラス静電気防止…


また、1回ごとの吸入の間隔を空ける(例:1分)といった指示が明記された手順書もあるため、院内の標準手順として明文化しておくと指導のブレが減ります。

スペーサー喘息使い方:マスクと小児の吸入ポイント

小児、とくに5歳未満ではスペーサーに加えてマスクが必要になることが多く、年齢・発達によりマウスピースへ移行します。
「マスクが顔に密着しているか」「勢いよく吸い過ぎていないか(笛が鳴るタイプでは笛が鳴ったら吸気が強すぎ)」など、観察できるポイントを先に提示すると介助者の再現性が上がります。
小児の実務で効くコツは「噴霧後、速やかに密着→普通の呼吸を数回」です。


  • マスクは鼻と口を覆い、隙間を作らない(隙間=薬剤ロスの原因)。
  • 吸入は“深呼吸ができなくてもよい”設計なので、普通の呼吸を5回程度繰り返す説明が現実的です。
  • 「寝ている時にこっそり」よりも、起きている時に協力を得て行う方が望ましい、とする見解があります。

    参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3352788/

保護者への声かけは、技術用語より観察語が有効です。例えば「シュッの後はすぐ」「息はフーッじゃなくてスーッ」「(マスクは)隙間ゼロ」を合言葉にすると、動画や紙の手順書がなくても再現しやすいです。

スペーサー喘息使い方:よくある失敗と指導のコツ

スペーサーのメリットは「同調の難しさ」を下げる点ですが、手順が雑だと効果が落ちます。
現場で頻出の“つまずき”を、患者の行動に落として具体的に修正します。

  • 噴霧を連続で何回も入れる:スペーサーは「1回につき一度だけ噴射」と注意喚起されており、基本は1噴霧ごとに吸入させる指導が安全です。​
  • 噴霧後に間が空く:噴霧後は速やかに吸入するよう手順書で示されます。​
  • 速く強く吸い込む:笛付きでは“鳴ったら吸い過ぎ”のサインになるため、ゆっくり吸う再指導ができます。​
  • 息止めができずパニック:息止めが難しい場合の代替(スペーサーをくわえたまま複数回呼吸)を先に伝えると離脱が減ります。
  • うがいを忘れる:手順書レベルで「うがい」を明記している資料があり、吸入後ルーチンに組み込む指導が重要です。​

医療従事者向けの“指導設計”としては、最初から全部を説明せず、「最重要3点」を先に固定すると上手くいきます。


最重要3点の例は「①よく振る ②1回噴霧してすぐ吸う ③ゆっくり吸う」です。


スペーサー喘息使い方:洗浄と静電気(意外と効く)

スペーサーは「使い方」だけでなく「洗浄」が性能に直結し、誤った洗い方では薬剤が蓄積して性能が損なわれる可能性があると注意されています。
洗浄頻度の目安として「週1回程度」、方法として「中性洗剤を薄めたぬるま湯に浸け置き(例:15分)」が具体的に示された製品資料があります。
洗浄のポイント(指導で差が出る部分)はここです。


  • 拭き上げより自然乾燥:製品手順で浸け置き後の扱いが示されており、拭き取りは静電気の観点で避けたくなる場面があります(院内では“触らず乾かす”で統一すると説明が簡単)。

    参考)https://amco.co.jp/patients/docs/AEROCHAMBER_PLUS_FLOW-VU_Chamber.pdf

  • 食洗機対応はタイプ差:静電気防止機能付きタイプは食洗機洗浄に対応し得る一方、乾燥の可否など条件がFAQで整理されています。

    参考)https://amco.co.jp/medical/safety/img/earochambanikansurufaq.pdf

  • 70℃超の温水は避ける:温水条件(70℃を超えない)が明記された資料があり、消毒目的の高温処理を安易に勧めない方が安全です。​

ここが「意外と知られていない」ポイントとして、静電気はスペーサー内への粒子付着に関係し得るため、洗浄・乾燥の雑さが“なんとなく効かない”につながりやすい点です。


参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6004521/


患者・家族には「週1回、台所用の中性洗剤で浸け置き→水ですすいで→自然乾燥」という一文で渡すと実行率が上がります。


スペーサー喘息使い方:独自視点の吸入指導のチェック(現場)

検索上位の多くは手順の説明で終わりがちですが、医療現場では「正しいつもりの誤り」を見抜くチェックが要です。
吸入指導は一度きりでなく、継続的に見直すことが重要だとする報告や総説もあり、外来・薬局・病棟で“再評価前提”の運用にすると成果が安定します。
医療従事者が使える、短いチェック例(その場で観察できるもの)を置いておきます。


  • 観察①:噴霧後すぐ吸えているか(間が空いていないか)。​
  • 観察②:吸気が速すぎないか(笛が鳴るタイプなら鳴っていないか)。​
  • 観察③:小児はマスク密着が保てているか、呼吸回数が確保できているか。
  • 観察④:息止めが難しい人に代替手順を伝えているか(“できない=中止”になっていないか)。
  • 観察⑤:洗浄が「週1回・中性洗剤・浸け置き・自然乾燥」で運用できているか。

“指導の言い換え”も用意しておくと、説明が毎回ブレません。例として「ゆっくり大きく吸って」「苦しくない範囲で息を止めて」「息止めが難しければ数回呼吸でもOK」をセットで言うと、患者の罪悪感が減って継続しやすくなります。


参考リンク(スペーサーの注意点:1回1噴霧、吸い過ぎサイン、週1洗浄など)。
エアゾール製剤+スペーサー|吸入器の特徴と注意点|正しい吸入…
参考リンク(pMDI+スペーサーの具体的手順:吸入速度、息止め、吸入間隔、うがいまでまとまった手順書)。
https://www.saimiya.com/images/stories/consult/pharm-d/manual_spacer.pdf
参考リンク(洗浄:中性洗剤で浸け置き、温水条件、誤った洗浄で性能低下の注意)。
https://amco.co.jp/patients/docs/AEROCHAMBER_PLUS_FLOW-VU_Chamber.pdf




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