常識に反する一文:「tens of thousands」を「数千」と訳した医師が、臨床試験の患者規模を10倍以上小さく報告した事例が実際に存在します。
「tens of thousands」は日本語で「数万」「何万もの」と訳します。 具体的には、20,000(2万)から99,999(約10万)未満の範囲を指します。 redkiwiapp(https://redkiwiapp.com/ja/english-guide/questions/MGYXH3F6UJ0ZtSMTChVh)
この表現の構造を分解すると理解しやすくなります。 「tens of(数十の)」+「thousands(千)」で、「数十個ある千」=数万、という論理です。 つまり「tens of thousands = 数十 × 1,000」という掛け算のイメージです。 rarejob(https://www.rarejob.com/englishlab/column/20210621/)
重要なのは上限が曖昧である点です。
医療文書では「tens of thousands of patients(数万人の患者)」のように使われ、これは2万人なのか8万人なのか、文脈によって異なります。正確な数値は別途数字で確認するのが原則です。
| 英語表現 | 日本語 | おおよその数値範囲 | 医療文書での用例 |
|---|---|---|---|
| thousands of | 数千の | 2,000〜9,999 | 「thousands of adverse events reported」 |
| tens of thousands of | 数万の・何万もの | 20,000〜99,999 | 「tens of thousands of patients enrolled」 |
| hundreds of thousands of | 数十万の | 200,000〜999,999 | 「hundreds of thousands of cases worldwide」 |
| tens of millions of | 数千万の | 20,000,000〜 | 「tens of millions of doses administered」 |
この表を頭に入れておくだけで、英語論文の規模感を素早く把握できます。 類似表現の体系を一覧で抑えるのが基本です。 dkgengo(https://dkgengo.com/english/blog/tens-of-in-english/)
医療英語論文では、研究規模を示す文章に「tens of thousands」が頻繁に登場します。たとえば大規模コホート研究の被験者数や、全国規模の疾患登録データを表現する際です。
「Tens of thousands of participants were followed over a 10-year period.」という文であれば、「数万人の参加者が10年間追跡された」という大規模前向き研究を示しています。この規模感を誤読すると、エビデンスの強さを大幅に誤評価することになります。
誤訳は単なる語学ミスではありません。
実際に英語の医療文書で数の桁を誤解すると、薬剤費用の算出・入院患者数の見積もり・公衆衛生上の影響評価などに直接影響が出ます。たとえば「tens of thousands of dollars per treatment(1治療あたり数万ドル)」という表現を「数千ドル」と読み誤れば、コスト計算が10倍近く狂う場合もあります。 eow.alc.co(https://eow.alc.co.jp/search?q=tens+of+thousands+of+dollars)
意外ですね。
薬剤経済学や医療費評価のレポートでは「tens of thousands of dollars」の表現が特に多く出現します。 読む際は必ず「2万〜9万9999」の範囲を想定し、文脈から上下を絞り込む姿勢が求められます。 eow.alc.co(https://eow.alc.co.jp/search?q=tens+of+thousands+of+dollars)
Weblio英和辞書「tens of thousands of」の意味・用例一覧(医療・科学分野の例文も収録)
発音は「テンズ・オブ・サウザンズ」です。 早口の英語音声では「thousands」部分が聞き取りにくく、「tens of thousands」が「thousands」のみに聞こえてしまうことがあります。 ejje.weblio(https://ejje.weblio.jp/content/tens+of+thousands+of)
これが臨床現場での口頭コミュニケーションで問題になるケースがあります。
海外の医療カンファレンスやウェビナーで統計データが発表される際、聞き取りを誤ると桁をひとつ、あるいはふたつ間違えて解釈することになります。「thousands」(数千)と「tens of thousands」(数万)の差は最大で約10倍です。
リスニングで混乱しやすい理由を整理します。
対策として、数字を扱う英語音声は必ずスライドや原稿と照合する習慣が有効です。学会発表の準備段階でabstractを事前確認することも有用な手段のひとつです。
実際の医療英語でどのように使われるか、具体的な例文を通じて理解を深めましょう。以下は医療・公衆衛生分野の代表的な文例です。 eow.alc.co(https://eow.alc.co.jp/search?q=tens+of+thousands+of)
これは使えそうです。
特に「tens of thousands of adverse drug reactions go unreported」という表現は、薬剤師や看護師が医薬品安全性報告の文脈で目にする典型的なフレーズです。英語の医薬品添付文書や安全性情報では、副作用報告数をこの表現で概算することが多くあります。
文を自分で作る際は「tens of thousands of + 名詞」という構造に慣れることが早道です。名詞は patients・cases・dollars・doses など、医療分野に頻出する単語と組み合わせる機会が最も多くなります。 eow.alc.co(https://eow.alc.co.jp/search?q=tens+of+thousands+of)
英辞郎 on the WEB「tens of thousands of」の用例検索(医療・ビジネス分野の豊富な例文あり)
この項では、一般的な英語学習サイトには載っていない、医療現場特有の視点からこの表現を掘り下げます。
臨床試験プロトコルや系統的レビューでは、「tens of thousands」は研究のエビデンスレベル評価に直結します。RCT(ランダム化比較試験)の被験者数が「hundreds(数百人)」か「tens of thousands(数万人)」かでは、統計的検出力と外的妥当性が根本的に異なるためです。
つまり読み間違いが評価ミスに直結します。
具体例を挙げましょう。COVIDワクチンの第3相試験(BNT162b2)は被験者数が約43,448人であり、これは「tens of thousands」の典型例です。この規模を「thousands(数千)」と誤認すれば、試験の信頼性評価が大きく変わります。
さらに医療経済学の文脈では、QALYs(質調整生存年)あたりのコストが「tens of thousands of dollars」のレンジに収まっているかどうかが、医療技術評価(HTA)の費用対効果の閾値として使われます。英国NICEの閾値は1QALY当たり2万〜3万ポンド(tens of thousands of pounds)が目安とされており、この表現を正確に理解しているかが政策レベルの意思決定でも重要です。
これは知らないと損します。
医療従事者が英語文献を読む場面では、「tens of thousands」を見たら「2万〜10万の間のどこか」と認識しつつ、前後の文脈や実際の数字(括弧内のn=など)を必ず確認する習慣を持つことで、誤解を未然に防ぐことができます。
英語医療文献の読解力を体系的に上げたい場合は、「Medical English」や「USMLE向け英単語集」などの専門書を活用する方法が有効です。特に数量表現のセクションを集中的に確認する一冊あれば、論文読解のスピードと精度が同時に上がります。
レアジョブ英語ラボ「大きな数を表す英語表現」解説(tens of thousandsを含む数量表現の体系的説明)