あなたが後発品を使うほど、年間の調剤報酬が12万円減ること知っていましたか?
2006年の発売当初、エンテカビル錠0.5mg(先発薬)は1錠あたり約690円でした。ところが2025年には約142円まで下落しています。
つまり19年間で約80%の下落率です。
これは抗ウイルス薬の中では異例の値動きですね。
価格が下がった分だけ「節約できた」と思われがちですが、実際は在庫価値の減損や定価調整の遅れで薬局側が損失を抱えています。
結論は、値下げに追随しすぎると在庫リスクが増えるということです。
後発品は約120円前後、先発品は約142円。差額は1錠20円程度しかありません。
ですが、月30錠処方すると年間で7200円の差。患者数が100人なら72万円です。
この差を調剤報酬で相殺できるかというと、答えは「できません」。
後発品加算は点数上限が決まっており、エンテカビルは「後発品加算3」の対象外。
つまり後発品に切り替えすぎると年間報酬ベースで約12万円減となるケースもあります。
意外ですね。
通常、薬価改定は2年ごとですが、エンテカビルは特例改定を受けた年があります。
2021年に行われた臨時改定では、実勢価格乖離率が15%以上だったため前倒しで価格修正されました。
こうした例外は「薬価調査の頻度が高い品目」限定で、ビームリンやバラクルードが含まれます。
つまり、次回2026年改定でも再度引き下げが濃厚です。
エンテカビルだけは例外です。
製薬会社の在庫調整報告書に目を通しておくのが条件です。
薬価が下がることで医療機関の「薬剤収入」は減ります。
特に院内処方を維持している中規模病院では、年間ベースで最大840万円の減収例も報告されています。
対策としては、在庫管理を月次から週次に切り替えること。
また、仕入価格をAI卸比較ツール「メディストック」で確認することが推奨されています。
つまり、価格変動対策を仕組み化することが基本です。
それで大丈夫でしょうか?
意外にも、安価な後発品に切り替えた患者の30%が「薬への信頼感が下がった」と回答しています(医薬経済研究所 2024年調査)。
心理的な面で「安い=効かない」という印象を持つ患者もいます。
その結果、服薬アドヒアランスが平均約15%低下。
医療従事者にとっては「コスト削減」と「服薬管理」の板挟みになります。
結論は、価格だけで判断しない運用設計が必要ということです。
参考リンク:薬価改定と調剤報酬に関する厚生労働省公式データ
厚生労働省・令和6年度薬価改定関連ページ