ベリチーム配合顆粒代替薬と用法用量副作用

ベリチーム配合顆粒の代替薬を、成分・剤形・用法用量・注意点まで整理し、現場で迷いがちな切替判断を具体化します。あなたの施設では、どの条件で代替薬を選びますか?

ベリチーム配合顆粒 代替薬

ベリチーム配合顆粒の代替薬選定で押さえる3点
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成分とpH設計(胃溶性・腸溶性)

同じ「総合消化酵素」でも、胃で働く酵素と腸で働く酵素の組み合わせが違い、効き方・使い勝手が変わります。

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用法用量と剤形(顆粒・錠・カプセル)

食後投与は共通しやすい一方、1回量(g/錠/カプセル)と嚥下性、粉砕可否が切替時の事故ポイントになります。

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禁忌・過敏症(動物由来、口腔刺激)

パンクレアチン等の動物由来成分や、腸溶性顆粒の取り扱い(噛まない・砕かない)が重要です。

ベリチーム配合顆粒の組成と薬効薬理(消化酵素・腸溶性)


ベリチーム配合顆粒は「消化異常症状の改善」を目的とする総合消化酵素製剤で、胃と腸のpH環境に合わせて働くよう、胃溶性顆粒と腸溶性顆粒を同一製剤内に組み合わせています。
1g中の成分は、腸溶性部分として濃厚膵臓性消化酵素(濃厚パンクレアチン:局方パンクレアチンの4倍品)が312.5mg、胃溶性部分としてアスペルギルス産生消化酵素75mg、細菌性脂肪分解酵素62.5mg、繊維素分解酵素37.5mgと記載されています。
薬効薬理として、アミラーゼプロテアーゼリパーゼ・セルラーゼ活性を有すること、濃厚膵臓性消化酵素は中性〜アルカリ性領域で活性を示すため胃で失活しないよう腸溶性顆粒にし、酸性領域でも活性を持つ3種類の酵素を胃溶性顆粒としている点が明記されています。
「代替薬」を考えるとき、単に“消化酵素が入っている”ではなく、胃で効かせたいのか、腸で効かせたいのか、脂肪・蛋白・でんぷん・繊維素のどれを強く補いたいのか、という臨床の狙いをこのpH設計と成分構成に照らして整理するのが安全です。


参考)https://www.semanticscholar.org/paper/e4cd9b7151258aa4eee1be784365de55b4f7da4f

特に、膵酵素(パンクレアチン系)を含むかどうかは、患者背景(動物由来成分への過敏症歴など)と結びつくため、切替前に必ず確認します。

ベリチーム配合顆粒の用法用量と服用時の注意(用法用量・顆粒)

用法用量は「通常、成人1回0.4〜1gを1日3回食後に経口投与。年齢、症状により適宜増減」とされています。
服用時の注意として、腸溶性皮膜を施した顆粒が配合されているため「砕いたりかんだりしない」「直ちに飲み下し、口内に残らないようにする(舌や口腔粘膜を刺激することがある)」と記載されています。
調剤時にも「腸溶性皮膜を破損しないように注意」とされ、粉砕・簡易懸濁・分包工程の設計がそのままリスク管理になります。
医療現場で起きやすいのは、嚥下が不安な患者に“とりあえず砕く”運用が混ざってしまうことです。ベリチームは腸溶性顆粒を壊すと、膵酵素が胃酸で失活するだけでなく、口腔刺激(しみる、荒れる、違和感)という別種の問題も出やすくなります。

したがって代替薬を選ぶ際も、「その剤形は砕けるのか」「腸溶性の設計を壊さずに投与できるのか」を、成分より先にチェックするのが実務的です。

ベリチーム配合顆粒の禁忌・副作用と過敏症(副作用)

禁忌は「本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」および「ウシ又はブタ蛋白質に対し過敏症の既往歴のある患者」とされています。
副作用として、再評価結果の安全性評価対象例77例(カプセル投与例を含む)では副作用は認められていない一方、頻度不明の過敏症として、濃厚膵臓性消化酵素(パンクレアチン)により「くしゃみ、流涙、皮膚発赤等」を起こすことがあり、その場合は投与中止と記載されています。
ここで重要なのは、「副作用が少ない=誰でも安全」ではない点です。酵素製剤は“薬理作用として強い全身性副作用が起きにくい”反面、原料由来(動物、微生物)の抗原性・曝露経路(粉末の飛散、口腔粘膜接触)によって、アレルギー的な反応が前面に出ることがあります。

代替薬へ切り替える際も、同じ総合消化酵素でも「膵由来成分を含むか」「菌由来酵素の種類が増えるか」が変わる可能性があるため、過敏症歴の確認は“同効薬だから不要”とはならない点をチームで共有します。

ベリチーム配合顆粒の代替薬候補(ケイラーゼ・マックターゼ・フェンラーゼ)

総合消化酵素製剤として、KEGGの同種同効リストでは、ベリチーム配合顆粒のほかに「ケイラーゼSA配合顆粒」「フェンラーゼ配合カプセル」「マックターゼ配合錠」などが掲載されています。
この並びは、臨床での「代替薬」検討時に、まず候補の棚卸しをするのに実用的です。
一方で、代替候補は“名前が似ているから同じ”ではありません。たとえばケイラーゼSA配合顆粒は、一般名としてビオヂアスターゼ2000、ニューラーゼ、セルラーゼAP3、膵臓性消化酵素8AP、プロザイム6を含む構成が示されており、酵素の組み合わせがベリチームと一致するわけではありません。


参考)医療用医薬品 : ケイラーゼ (ケイラーゼSA配合顆粒)

また、ケイラーゼSA配合顆粒の添付情報には、α-グルコシダーゼ阻害剤アカルボースとの関係として「アカルボースはα-アミラーゼ活性の阻害作用を有し、炭水化物消化酵素製剤とは作用が拮抗するため、両剤の薬効に影響を及ぼす可能性」が示されています。

マックターゼ配合錠は、添付文書情報(要旨)として、胃溶部にビオヂアスターゼ2000・ニューラーゼ・セルラーゼAP3、腸溶部に膵臓性消化酵素8AP・プロザイム6などが含まれる構成が示されています。


参考)マックターゼ配合錠の添付文書 - 医薬情報QLifePro

剤形が錠剤になることで、嚥下性・一包化・粉砕可否・経管投与設計が変わり、同じ「消化異常症状の改善」でも運用が別物になるケースがあります。

フェンラーゼ配合カプセルも選択肢として挙がりますが、カプセル剤は開封投与や嚥下困難への適合性が施設ルールに依存しやすいため、処方変更の前に薬剤部内で手順を確認すると事故を減らせます。


参考)フェンラーゼ配合カプセルの添付文書 - 医薬情報QLifeP…


ベリチーム配合顆粒の独自視点:代替薬選定を「pH×剤形×業務」で標準化する

検索上位の解説は「同効薬」「代替候補」列挙で止まりがちですが、実装面で差が出るのは“誰が、どの工程で、どう扱うか”です。ベリチームは腸溶性顆粒の破損を避ける注意が明確で、服用時にも噛まない・砕かない・口内に残さないという運用要求が強い製剤です。
この性質は、病棟での与薬(嚥下評価が日々変動する患者)、外来での自己調整(「飲みにくいから噛む」問題)、調剤工程(分包機・混合・一包化)など、現場の“いつもの手技”と衝突しやすいポイントになります。
そこで、代替薬選定の院内基準を「pH(胃溶性/腸溶性)」「剤形(顆粒/錠/カプセル)」「業務(粉砕・簡易懸濁・一包化・経管)」の3軸で標準化すると、急な採用品切替や供給不安時でも判断がぶれにくくなります。

例として、経管投与が多い病棟では「腸溶性顆粒が破綻しにくい運用が可能か」を最優先にし、外来中心なら「患者が自己判断で噛み砕きにくい剤形か(指導が通りやすいか)」を重視する、といった形です。

さらに意外に見落とされがちなのが、アレルギー・曝露の“患者側”だけでなく、“取り扱う側”の曝露です。酵素製剤は粉末が舞うと、感作のあるスタッフで鼻症状・眼症状が出ることもあり得るため、分包や粉砕が増える代替案は、職業曝露の観点でも慎重に評価すると安全文化に沿います。

参考:ベリチーム配合顆粒の組成、用法用量、禁忌、適用上の注意、薬効薬理(胃溶性・腸溶性の設計)がまとまっています。


ベリチーム配合顆粒 電子添文(PDF)
参考:総合消化酵素製剤としての同系統製品(ベリチーム/ケイラーゼ/フェンラーゼ/マックターゼ等)の一覧と薬価が確認できます。


KEGG:総合消化酵素製剤 商品一覧




【指定医薬部外品】新ビオヂアス360錠×3個