マイティアルミファイは結膜充血を適応とする要指導医薬品で、説明文書上、副作用として「充血の悪化、かゆみ、はれ(目のまわりを含む)、刺激感、痛み、異物感、なみだ目、目やに、目のかすみ」などの眼局所症状が記載されています。
これらは、患者側の表現では「しみる」「ゴロゴロする」「赤みが増えた」「まぶたが腫れた」などになりやすく、軽微に見えても継続使用を誘発しがちです。
現場では、①点眼直後のみで自然軽快する刺激か、②時間経過で増悪していく反応か、の二分で問診するとスクリーニングが速くなります。
特に「充血が取れない」よりも「充血が悪化した」は副作用・不適切使用・別疾患のいずれも疑う所見なので、漫然と継続させず一旦中止→相談の流れを明確にします。
【患者指導で使えるチェック(例)】
上記は説明文書にある副作用候補に含まれるため、基本動作は「中止して相談」です。
参考)https://www.semanticscholar.org/paper/be990fae599b06b73716f3ae55116b95942d357c
説明文書では、その他の副作用として「眠気、めまい、徐脈、血圧低下」が挙げられています。
点眼薬でも全身性の症状が“ゼロではない”ことを、医療従事者側が前提に置くのが安全です。
また、使用上の注意として「使用後は乗物または機械類の運転・操作をしないこと(眠気、めまい、目のかすみ等があらわれることがある。)」と明記されています。
OTC領域では、運転禁止の実効性が落ちやすいので、購入時・初回指導で「最初の1回は運転予定のないタイミングで試す」など具体策に落とすと事故予防につながります。
【医療従事者向けの深掘り(意外に抜ける点)】
本剤の説明文書では、「まれに下記の重篤な症状」として角膜混濁が挙げられ、症状として「目のかすみ、物が見えにくい、まぶしい、視力の低下」が示されています。
この“症状の言い換え”は問診上の肝で、患者は「ピントが合わない」「白っぽい」「夜のライトが眩しい」などと表現することが多いため、語彙の揺れを拾えるようにしておくと見逃しが減ります。
角膜混濁が疑われる訴えが出たら、OTCの枠内で様子見をさせず、使用中止と速やかな受診(眼科)へ誘導します。
加えて、厚生労働省の部会議事録では、ブリモニジン酒石酸塩点眼に関連する角膜混濁(角膜実質炎を含む)の報告増加や、所見が典型的な薬剤性角膜炎と異なり気づきにくい可能性が議論されています。
【角膜混濁を疑うトリアージ(例)】
いずれも説明文書上の重篤サインに接続するため、即中止+受診が合理的です。
参考:角膜混濁や長期使用リスク、充血により受診が遅れる懸念(コンタクト関連・感染症含む)が議論されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47139.html
説明文書の「してはいけないこと」では、15歳未満、緑内障または高眼圧症の診断を受けた人、結膜下出血のある人は使用しないこと、とされています。
また「長期連用しないこと」と明記されており、“充血が出たら毎日”のような使い方を抑止する設計になっています。
さらに「結膜充血以外の症状がある方は本剤の対象ではありません」とされ、相談事項に列挙された症状(目やに・なみだ目・急な視力低下・発熱や咽頭痛など)を伴うケースは適応外として整理されています。
この「適応外を早く見抜く」動きは、副作用対応というより“誤使用による安全性低下”の防止で、医療従事者が介入できる価値が高い領域です。
【販売・指導での一言テンプレ(例)】
説明文書には「3日間位使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、相談すること」とあり、これは“安全装置”として非常に重要です。
一方、実務で起きがちなのは「いったん良くなる→やめる→また赤い→また使う」を繰り返し、結果として受診が遅れるパターンで、厚生労働省の部会議事録でも「改善してもぶり返す場合の注意喚起」を情報提供資料に反映する必要性が議論されています。
この反復使用は、副作用そのものではなくても、感染性結膜炎やコンタクト関連角膜障害など“充血がサイン”の疾患を隠す方向に働き得る点が臨床的に問題になります。
したがって医療従事者向け記事としては、3日ルールに加え「反復ルール(短期間に繰り返すなら受診)」を院内・薬局内の運用ルールとして持つことが、現場の事故を減らします。
【運用ルール案(入れ子なし)】
【参考:公式の使用上の注意(副作用・禁忌・3日ルール等がまとまっています)】
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/otc/PDF/K2409000011_01_A.pdf