紙の添付文書を信じて投与を続けると、最新の禁忌情報を見落として患者に重大な健康被害を与えるリスクがあります。
PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)が運営する添付文書検索は、大きく2つのポータルに分かれています。 「医療用医薬品 添付文書等情報検索」と「医療機器 添付文書等情報検索」がそれぞれ独立して存在し、対象品目によってアクセス先が異なります。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/)
医薬品側の検索では、販売名・一般名・薬効分類・GS1コードのほか、添付文書の記載内容(効能効果・使用上の注意など)からのフルテキスト検索も可能です。 つまり薬品名が分からなくても、副作用名や適応疾患名から逆引きすることもできます。これは使えそうです。 info.pmda.go(https://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/help_tenpu2.pdf)
一方、「特定の文書の記載内容から調べる」機能は、添付文書以外の文書(患者向け資材・RMPなど)を対象にした全文検索で、通常の添付文書検索とは別ルートです。 同じ画面内に存在するため混同しやすい点に注意が必要です。検索条件を誤ると、全く別カテゴリの文書が引っかかる結果になります。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/)
医療従事者向けの公式ガイドとして、PMDAは「医療従事者の方におすすめのコンテンツ」ページを設けており、添付文書検索・副作用報告・医療安全情報・承認情報へのアクセスが一か所にまとまっています。 まずこのページをブックマークしておくのが基本です。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/pnavi-02.html)
「ちゃんと名前を入れたのに出てこない」という経験は、多くの医療従事者が持っています。原因はいくつか決まっています。
PMDAの公式説明によると、英数字を含む販売名を途中まで入力して部分一致検索をするとヒットしないことがあります。 たとえば「ABCDシステム」を「AB」で検索するとヒットしないが、「ABCD」まで入力するとヒットするケースが確認されています。英数字は省略しないことが条件です。 chigasaki-localtkt(https://chigasaki-localtkt.com/pmdatenpubunshoryoukikikaiteijouhou/)
また、登録されているPDFがスキャン画像の場合、文字認識ができないためキーワード検索で引っかかりません。 このときは販売名・類別・一般的名称などのメタ情報から検索ルートを切り替えるのが合理的です。PDFの中身を検索しても無駄になります。 chigasaki-localtkt(https://chigasaki-localtkt.com/pmdatenpubunshoryoukikikaiteijouhou/)
全角・半角、大文字・小文字の違いも検索結果に影響します。 部分一致検索なら全角/半角の違いは吸収されますが、前方一致検索では大文字・小文字が完全一致しないとヒットしない場合があります。以下に対処法をまとめます。 info.pmda.go(https://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/help_tenpu2.pdf)
これだけ覚えておけばOKです。
2021年8月1日に改正薬機法が施行され、医療用医薬品・医療機器の添付文書は電子化が原則となりました。 紙の添付文書の同梱は経過措置期間(2023年7月31日まで)をもって終了しており、現在は電子添文がデフォルトの情報源です。 business.ntt-east.co(https://business.ntt-east.co.jp/column/service/ohs/package-insert-digitization.html)
これは医療従事者にとって大きな変化です。従来は納品時に同梱されていた紙を参照すれば良かったのですが、現在は能動的にPMDAの検索システムにアクセスする必要があります。 厳しいところですね。 business.ntt-east.co(https://business.ntt-east.co.jp/column/service/ohs/package-insert-digitization.html)
一般消費者向けの市販薬については今後も紙の添付文書が同梱され続けますが、医師・薬剤師など医療関係者が扱う医療用医薬品は電子化対応が必須です。 「納品時の箱に入っていた紙を見ればいい」という考え方は、医療用医薬品の現場では通用しなくなっています。 business.ntt-east.co(https://business.ntt-east.co.jp/column/service/ohs/package-insert-digitization.html)
電子化の目的は安全性強化です。 添付文書は改訂が随時行われますが、紙では刷り直しのタイムラグがあり、現場に最新情報が届くまでに時間がかかる問題がありました。電子化により改訂情報がリアルタイムで反映されます。つまり「最新」を担保できる仕組みです。 jga.gr(https://www.jga.gr.jp/jgapedia/deals/202101.html)
販売名をキーボードで打ち込む手間を省く方法があります。それがGS1バーコードを使った検索です。 gs1jp(https://www.gs1jp.org/standard/healthcare/tenbunnavi/app/)
外箱や容器に印刷されたGS1バーコード(以前のJANコードや識別コード)をスマホカメラで読み取るだけで、PMDAに登録されている最新の添付文書・関連文書に直接ジャンプできます。 「添文ナビ」というアプリ(GS1 Japan運営)を使えば、医療用医薬品にも医療機器にも対応しています。 pro.boehringer-ingelheim(https://pro.boehringer-ingelheim.com/jp/sites/default/files/2021-06/Leaflet_1.pdf)
手術室・処置室・病棟など、パソコンから離れた場所でも素早く添付文書を確認できるのが現場での強みです。これは使えそうです。検索手順としては以下のとおりです。
なお、GS1コードには複数の種類があります。 医療用医薬品に表示されているGS1バーコードの種類(GS1-128、GS1データバーなど)によって読み取り方が若干異なる場合があるため、アプリの対応種別を事前に確認しておく必要があります。確認する手間は一度だけで済みます。 leaders.co(https://leaders.co.jp/wp/wp-content/uploads/2021/08/202108_doc2.pdf)
多くの医療従事者が「添付文書は必要なときだけ見るもの」と思っています。しかし改訂指示は随時発出されており、特定の薬剤の禁忌追加や重大な副作用の追記は予告なく行われます。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/calling-attention/revision-of-precautions/0001.html)
厚生労働省が発出した「使用上の注意の改訂指示」はPMDAサイトに掲載されますが、改訂指示が出てから実際の添付文書情報が更新されるまでに時間差がある点が重要です。 この空白期間に古い情報を参照してしまうリスクがあります。期限があります。 pmda.go(https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/calling-attention/revision-of-precautions/0001.html)
このリスクへの対策として有効なのが、PMDAメディナビの「マイ医薬品集作成サービス」への登録です。 自分が担当する医薬品を登録しておくと、改訂情報が出た際に即時通知されるサービスで、医薬関係者向けに無料で提供されています。通知を待つ形に切り替えるだけで、見落としリスクを大きく下げられます。 jpma.or(https://www.jpma.or.jp/information/evaluation/results/allotment/rs40ob00000011ue-att/guide_for_providing_information_202402.pdf)
また、添付文書の書式そのものも変化しています。2025年3月付のPMDA通知では、医療機器の電子添文の書式をSGMLからXMLに変更し、XMLファイルの掲載を求める方針が示されています。 書式の変更はシステム連携や院内データベースにも影響するため、MEや医療情報担当者は早めに把握しておきたいポイントです。 chigasaki-localtkt(https://chigasaki-localtkt.com/pmdatenpubunshoryoukikikaiteijouhou/)
改訂情報の追い方をまとめると以下のとおりです。
添付文書は「一度見たら終わり」ではありません。
以下のリンクも参考になります。
PMDAが公開している医療用医薬品の添付文書等情報検索の公式ページです。検索条件の詳細設定・GS1コード入力・文書内検索の使い方が確認できます。
電子化された添付文書の背景・薬機法改正の概要・医療従事者に求められる対応が詳しくまとめられています。
【2021年8月施行】添付文書の電子化が義務化!経過措置期間や閲覧方法を解説(NTT東日本)
GS1バーコードを使った「添文ナビ」アプリの機能説明・対応コード種別・インストール先が確認できます。