あなたの補液判断で浮腫が悪化し入院延長
低栄養では血清アルブミンが低下し、膠質浸透圧が下がります。例えばアルブミンが4.0 g/dLから2.0 g/dLに低下すると、血管内に水分を引き留める力は大きく減少します。つまり血管外へ水が逃げやすくなる状態です。結論はアルブミン低下です。
毛細血管ではスターリングの法則に従い、静水圧と膠質浸透圧のバランスで水分移動が決まります。低栄養ではこのバランスが崩れ、静水圧優位となり間質へ水が移動します。どういうことでしょうか?
さらに肝合成低下だけでなく炎症性サイトカインも関与し、アルブミンの分布異常も起こります。結果として血中濃度以上に機能的低下が起きます。つまり二重に不利です。
低栄養患者は感染や慢性炎症を合併しやすく、毛細血管の透過性が亢進します。例えばCRPが高い状態ではアルブミンが血管外へ漏れやすくなります。これは重要です。
透過性が上がると、本来血管内に留まるタンパクも間質へ移動し、さらに水を引き込みます。つまり悪循環です。結論は炎症関与です。
この状態で単純に輸液を増やすと、投与した水分がそのまま間質に移動し浮腫が増悪します。厳しいところですね。
参考:炎症とアルブミン動態の関係
低栄養では有効循環血漿量が低下し、腎臓はこれを「脱水」と誤認します。その結果RAA系が活性化し、ナトリウムと水の再吸収が亢進します。つまり保持方向です。
例えば軽度低アルブミンでも尿中Na排泄が低下することがあります。これは臨床で見落とされがちです。意外ですね。
結果として体液は増えるのに血管内は不足という状態になります。これが浮腫をさらに助長します。結論は体液再分配です。
低栄養患者に対して「浮腫=脱水」と判断し、等張輸液を1日1000〜1500mL追加するケースがあります。しかしアルブミン2.5 g/dL未満では、その多くが間質へ移動します。痛いですね。
この場面でのリスクは浮腫増悪による褥瘡や呼吸状態悪化です。その対策としての狙いは血管内保持力の回復で、候補は経腸栄養でのタンパク投与(1.2〜1.5 g/kg/日)を確認する、です。〇〇だけ覚えておけばOKです。
また急速なアルブミン製剤投与も一時的改善に留まり、漏出が続けば再び低下します。つまり根本は栄養です。
アルブミン値だけで浮腫リスクを判断すると誤ります。例えばアルブミン3.0 g/dLでも高度浮腫の症例があります。これは炎症や静水圧上昇が関与するためです。〇〇だけは例外です。
評価には以下を組み合わせます。
・体重変動(1週間で2%以上増加は要注意)
・浮腫の圧痕(+1〜+4で評価)
・CRPや尿Na
・BIAなどの体水分分析
つまり多面的評価です。これが基本です。
この場面のリスクは過小評価による介入遅れです。その対策としての狙いは早期検出で、候補は毎日の体重と浮腫スコアを電子カルテで可視化する、です。これは使えそうです。