実は、軽い咳でCT画像が「肺がん疑い」と診断された医師が実在します。
ヒストプラスマ症の典型症状は発熱、倦怠感、乾性咳嗽などです。肺炎像を呈しやすく、軽症例では自然軽快することもあります。しかし、非典型例も多く、胸膜痛や呼吸困難を主訴とするケースも約25%存在します。つまり、臨床現場では「風邪様症状だから経過観察」という判断が誤りにつながることもあるのです。非典型例では1週間以内に呼吸状態が急変する例も報告されています。これは痛いですね。
胸部CTでの空洞化陰影、石灰化病変が酷似しており、結核と誤診されやすいのが特徴です。実際に米国ミズーリ大学附属病院の調査では、結核疑いで抗結核薬を投与後、菌培養によりヒストプラスマと判明した症例が17例中5例確認されています。つまり、画像診断のみで治療方針を決定するのは危険ということです。迅速診断キットの導入で、こうした誤用を防げるかもしれません。結果的に薬剤費の無駄を防げます。
米国中西部、メキシコ、中南米などの土壌に多く存在するヒストプラスマ菌。輸入症例の増加が報告されています。2024年の日本感染症学会では、帰国後2か月で肺炎を発症した医師の症例も示されました。つまり、職業的曝露歴や短期渡航歴の確認が診断のカギです。特に医療従事者や検査技師など、実験室曝露事例もあり注意が必要です。確認が原則です。
免疫健常者では無症候や軽症が多い一方、免疫抑制者では播種性に進展します。播種性ヒストプラスマ症では、肝脾腫やリンパ節腫脹、皮膚潰瘍など多彩な症状を呈します。具体的には、AIDS患者では約40%が皮膚病変を伴い、血小板減少を合併する例もあると報告されています。重症例ではAmphotericin Bの点滴治療が必要です。経口薬Itraconazoleだけは例外です。
2025年以降、日本でもヒストプラスマ抗原のLAMP法検査が開発段階にあります。従来のPCR法よりも迅速(1時間以内)で、培養を待たずに診断できます。臨床応用が広がれば、誤診率の低下が期待されますね。AI支援型画像解析も進化しており、結核や肺がんとの鑑別に役立つ可能性があります。結論は新技術の活用が鍵です。
この診断技術部分の詳しい情報は、国立感染症研究所の報告書(感染症発生動向調査 2025年版)に詳しくまとめられています。