六神丸と救心の違いと成分と効能

六神丸と救心の違いを、成分・効能・用法用量・注意点まで医療従事者向けに整理し、患者説明で迷いやすいポイントも深掘りします。結局どちらをどう選ぶべきでしょうか?

六神丸と救心の違い

六神丸と救心の違い:現場で迷う点を先に整理
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最大の違いは「配合生薬の種類と比率」

どちらも「どうき・息切れ・気つけ」を掲げますが、救心は羚羊角末・沈香などが加わり、鎮静〜ストレス要因にも寄せた設計が読み取れます。

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効能は同じでも「患者背景」で選び方が変わる

動悸の訴えが、循環不全寄りか、緊張・不安・過労寄りかで、説明の切り口(期待できる範囲・受診勧奨)が変わります。

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OTC強心薬としての「見逃してはいけない線」

胸痛、失神、急な息切れ増悪、浮腫、SpO2低下などは自己判断領域を超えるため、購入前後のトリアージが重要です。

六神丸と救心の違いの成分と分量


六神丸と救心はいずれも生薬製剤で、丸剤として「どうき・息切れ・気つけ」を適応に掲げますが、配合成分が一致していません。
まず六神丸(虔脩ホリ六神丸R)は、蟾酥・牛黄・鹿茸末・人参・真珠・龍脳・動物胆の7種構成で、6粒中の分量が公開されています(例:蟾酥5mg、牛黄3mg、鹿茸末5mg、人参23mg、真珠7.5mg、龍脳2.7mg、動物胆6mg)。
一方の救心は9種構成で、六神丸側の7種に加えて羚羊角末と沈香が含まれ、6粒中の分量も異なります(例:蟾酥5mg、牛黄2mg、鹿茸末5mg、人参25mg、羚羊角末6mg、真珠7.5mg、沈香3mg、龍脳2.7mg、動物胆8mg)。
表にすると、患者説明で「同じ成分もあるが、処方は同一ではない」を一言で伝えられます。
















































成分 六神丸(虔脩ホリ六神丸R) 救心
蟾酥(センソ) 6粒中 5mg
牛黄(ゴオウ) 6粒中 3mg 6粒中 2mg
鹿茸末(ロクジョウマツ) 6粒中 5mg
人参(ニンジン) 6粒中 23mg 6粒中 25mg
真珠(シンジュ) 6粒中 7.5mg
龍脳(リュウノウ) 6粒中 2.7mg
動物胆(ドウブツタン) 6粒中 6mg 6粒中 8mg
羚羊角末(レイヨウカクマツ) 配合なし 6粒中 6mg
沈香(ジンコウ) 配合なし 6粒中 3mg

医療従事者の観点では、効能が同一でも「鎮静方向の補助線(羚羊角末)」「香気性生薬(沈香)」が救心に入る点を、患者の主訴(不安・緊張の関与が強いか)と合わせて説明すると納得感が出やすいです。

また両製品とも、蟾酥の説明として「心筋に働いて拍動を強くする」「心筋収縮力を高め血液循環をよくする」といった機序説明が公式に示されており、循環器症状への入口としては共通しています。

参考:救心(丸剤)の公式成分表(各生薬の分量と説明)
救心の成分(6粒中)・作用説明の公式一覧
参考:虔脩ホリ六神丸Rの公式成分表(7種構成での分量と説明)
虔脩ホリ六神丸Rの成分(6粒中)・作用説明の公式一覧

六神丸と救心の違いの効能と「どうき・息切れ・気つけ」の読み替え

添付文書・公式製品情報の範囲では、六神丸(虔脩ホリ六神丸R)と救心はいずれも効能として「どうき、息切れ、気つけ」を掲げており、ここは同じです。
ただし臨床現場の会話では、「どうき」という単語が不整脈・貧血・甲状腺機能異常・パニック発作・薬剤性など幅広い鑑別を内包します。
そのためOTC強心薬として説明するなら、効能表示をそのまま復唱するだけでなく、患者が言う「どうき」を“頻度・持続時間・誘因・随伴症状”に分解し、危険なパターンを先に除外するのが実務的です。
特に「息切れ」は、心不全増悪・肺塞栓・喘息/COPD増悪・肺炎など緊急性が混じるので、OTCで様子を見る選択が妥当かを短時間で見極める必要があります。


「気つけ」は、公式説明上「意識が低下したり、めまいや立ちくらみがしたとき」といった状況例が並ぶため、熱中症/脱水、起立性低血圧、過労などを想起させます。

ここでのポイントは、六神丸と救心の“効能は同じ”という事実を押さえつつ、どちらを選ぶか以前に「受診が先」のケースを確実に拾うことです。


患者へ一言で伝える例(現場向けの言い換え)

  • 「“どうき・息切れ・気つけ”の薬ですが、胸の痛み・息苦しさが強い・失神しそう、があれば薬より先に受診です」
  • 「同じ効能でも、成分の組み合わせが違うので、症状の背景(疲れ・緊張・体力低下)も聞いて選びます」

六神丸と救心の違いの用法用量と服用時の注意(舌のしびれ)

六神丸(虔脩ホリ六神丸R)も救心も、用法・用量は「大人(15才以上)1回2粒、1日3回、朝夕および就寝前に水またはお湯で服用」と案内されています。
ここは「違いがない」ため、患者が混乱しやすい“飲み方のクセ”を強調するほうが安全に寄与します。
両者に共通して重要なのが、「口の中や舌下にとどめたり、かんだりしないこと」で、そうした飲み方をすると成分の性質上、舌や口の中にしびれ感が残ることが明記されています。

この注意書きは、服薬後の問い合わせ(「副作用ですか?」)を減らす実務上のツボなので、交付時に先回りで説明しておくとトラブル予防になります。


服薬指導の例(短く、しかし具体的に)

  • 「噛まないで、水でそのまま飲んでください(舌がしびれることがあります)」​
  • 「舌下に置いて効かせる薬ではないので、口の中に留めないでください」​
  • 「15才未満は対象外です(大人15才以上が用量設定です)」​

また、救心・六神丸とも「小さな丸剤で、崩壊性にすぐれ、薬効成分がすみやかに吸収されるよう工夫」といった剤形設計の説明があり、“噛まずに飲む”設計思想とも整合します。

六神丸と救心の違いの副作用と相互作用で注意する患者

公式ページの範囲では、両者とも生薬の「主な作用・特長」が成分表に記載されており、蟾酥が心筋に作用して拍動・収縮力を高める説明が示されています。
このため、医療従事者としては「動悸があるから強心薬」ではなく、循環器系の既往や併用薬を確認してから勧める、という姿勢が重要になります。
実務で最低限確認したい“購入前チェック”(聞き取りの型)

  • 受診中の心疾患があるか(狭心症/心不全/不整脈など)
  • 心臓の薬(例:抗不整脈薬β遮断薬利尿薬など)を飲んでいるか
  • いつから、どの状況で、どれくらい続く症状か(安静時か、運動時か、夜間か)
  • 胸痛、冷汗、失神、息切れの急な悪化、浮腫の有無

「六神丸と救心の違い」というテーマでも、患者安全の観点では“違いの説明”より“危険徴候を拾う”ほうがアウトカムに直結します。


特に「いつもと違う」「急に悪化」「胸が痛い」「息ができない」は、OTCの比較検討を中断して医療につなぐ合図として統一しておくとチーム内でブレません。


六神丸と救心の違いを医療従事者が説明するコツ(独自視点)

検索上位の比較記事は、成分表の差分(救心に羚羊角末と沈香がある、動物胆が多い等)に着地しがちです。
しかし現場での“本当の違い”は、成分表の暗記よりも「患者の自己解釈を修正できるか」にあります。
患者は「救心=心臓病の薬」「六神丸=安い救心」「強心薬=不整脈が治る」といった短絡で理解しやすく、ここを放置すると受診遅れや過度な期待につながります。


そこで説明は、次の順番にすると短時間でも誤解が減ります。


  • ①適応の枠を先に固定:「このタイプは“どうき・息切れ・気つけ”の範囲で、胸痛や強い息苦しさは受診が先です」​
  • ②飲み方の事故を防ぐ:「噛むと口がしびれるので、そのまま飲んでください」​
  • ③違いは“追加生薬”として一言で:「救心は六神丸の構成に加えて羚羊角末・沈香が入り、配合バランスも違います」​
  • ④期待値を調整:「症状の原因が貧血や甲状腺など別にあると、これだけで解決しません。続くなら評価が必要です」

さらに“意外と見落とされる”のが、同じメーカーでも製品ごとに添加物が違う点で、救心は添加物としてトウモロコシデンプン、寒梅粉、カルメロース、薬用炭などが示され、六神丸(虔脩ホリ六神丸R)はパラベンを含むなど差があります。

アレルギー・添加物過敏を強く気にする患者、嚥下が苦手で剤形に敏感な患者には「効能・用量だけでなく、剤形と添加物も違う」ことを一言添えると、クレーム予防と信頼形成の両面で効きます。

最後に、医療者として言語化しておくと便利な“ワンフレーズ”を置きます。


  • 「救心と六神丸は、効能は同じ表示ですが、中身(配合生薬)が同じではありません」​
  • 「どちらも噛まない、舌下に置かない。しびれは起こり得ます」​
  • 「比較より、まず危険な症状がないか確認します(胸痛・失神・急な息切れ増悪など)」​




【第2類医薬品】虔修六神丸 28粒