薬剤師のブログで検索上位に多いのは、「転職」「副業」「勉強」「業務のリアル」といった“生活に直結する悩み”を扱う記事です。特に転職系は需要が大きい一方で競合も強く、記事単体の完成度より「誰に向けて、どの状態を、どこまで動かすか」の設計が成果を分けます。副業・キャリアのようなジャンルは案件単価が高い反面、差別化が必要だと指摘されており、最初は複数テーマで試しつつ反応の良い記事に寄せていく考え方が現実的です。
では、薬剤師のブログで転職記事を書くときに、医療従事者向けブログとして“強い型”は何か。結論としては、次の3点を固定するとブレにくくなります。
転職記事の“意外な盲点”は、求人条件そのものではなく「入社後に詰むポイント」を書けていないことです。たとえば、薬局の在宅件数が多い職場に入ったのに、ICTや多職種連携の回り方が想像できずに疲弊するケースは珍しくありません。そこで、記事内に「入社後の1週間チェックリスト(薬歴の型、疑義照会ルート、在庫発注、在宅の持ち物)」のような、現場の段取りを置くと読者の意思決定が一段進みます。
また、転職テーマはどうしても“断定”や“比較”が増えます。医療系は誤情報の影響が大きいので、記事の最下部に「地域・法人・時期で変動」「一次情報は公式/募集要項で確認」などの注意書きを入れるだけでも信頼の積み上げになります。
薬剤師のブログを「勉強目的」で読む層には、2種類います。1つ目は新人・若手で、日々の業務に直結する“明日の服薬指導に使える知識”を求める層。2つ目は中堅以降で、ガイドラインや改定、在宅、専門性など“体系化された更新情報”を求める層です。無料の情報収集先として薬剤師向けサイトやブログを紹介する記事もあり、学習導線の需要自体が高いことがわかります。
勉強系記事で強い構成は、暗記より「状況→判断→説明」の順で書くことです。例として、同じ成分の解説でも次の順番にすると、読み手の理解が深くなります。
そして“あまり知られていないが強い差別化”として、勉強記事に「自分のミス予防の設計」を混ぜる方法があります。知識は正しくても、現場では忙しさで落ちるからです。たとえば、薬歴テンプレに「確認できた情報だけをチェックする欄」を作る、吸入指導は“最後に患者に実演してもらう”を手順化する、など。こうした運用面の工夫は教科書に薄く、ブログで価値が出ます。
さらに、勉強系は“更新頻度”が信頼になります。毎回、本文中に「参照した一次情報(PMDA、厚労省、学会)」「更新日」「変更点」を短く書くと、読者は「このブログは放置されていない」と判断しやすくなります。
参考:医薬品等の広告規制(薬機法の条文抜粋や通知への導線)
厚生労働省|医薬品等の広告規制(第66条・第68条など)
薬剤師のブログで「服薬指導」を扱うなら、最も読まれるのは“うまくいかなかった現場”です。成功体験より、ヒヤリ・ハットやクレーム対応は再現性が高く、読者の検索意図が強いからです。実際に、吸入薬の指導で回数を誤って説明し、患者が本来より少ない量で使用してしまいキットが余った事例など、具体的な指導間違いが紹介されています。
この手のテーマは、医療従事者向けブログとして「誰が悪い」ではなく「仕組みで防ぐ」に寄せるのが鉄則です。記事に落とし込むときは、次の枠で書くと炎上しにくく、学びとして残ります。
服薬指導でのミスは「言った/言わない」になりやすいので、ブログでは“薬歴に残すポイント”もセットにすると価値が上がります。たとえば、吸入なら「デバイス名」「手技のつまずき」「患者が自力でできたか」「次回確認項目」を短い定型文にしておく。これを公開しても個人情報に触れず、かつ同業者に刺さります。
また、疑義照会を絡めると記事が一段深くなります。患者の生活(夕食後すぐ就寝など)から飲み忘れリスクを推定し、疑義照会で回数変更を調整した事例のように、「患者情報の拾い方」まで書けると、単なる体験談ではなく技術記事になります。
参考)薬剤師の調剤ミス・処方ミスへの対処法!ヒヤリ・ハット事例を原…
参考:ヒヤリ・ハット事例(服薬指導の指導間違い・疑義照会)
ファルマラボ|薬剤師の調剤ミス・処方ミスへの対処(事例)
薬剤師のブログは、内容によっては「広告」とみなされ得るため、薬機法と広告の基本を避けて通れません。厚生労働省は医薬品等の広告が国民の保健衛生に影響し得るとして、薬機法で広告規制があること、誇大広告等(第66条)や承認前医薬品等の広告禁止(第68条)などを示しています。
さらに、薬機法の第66条は、医薬品等の名称・効能効果等について虚偽または誇大な記事を「広告し、記述し、又は流布」してはならないとし、保証と誤解されるおそれがある記事も該当するとしています。
ブログ運営者が実務で困るのは「広告の3要件」の扱いです。広告に該当し得る判断として、①顧客誘引性、②特定性(商品名等が明らか)、③認知可能性(一般人が認知できる状態)が整理されており、ブログや個人ホームページも規制対象になり得る点が明記されています。
参考)https://www.semanticscholar.org/paper/296451ef4575a4fe5788593b70063bd7b26f3a91
つまり「単なる情報提供のつもり」でも、アフィリエイトリンクがある、購入ページへ誘導している、特定商品がわかる形で効能効果を強く示している、などが重なると広告性が強まります。
薬剤師のブログでの現実的な安全策は、“断定を避ける”だけでは足りません。次のように「構造で事故らない」ようにします。
ここで意外に効くのが、記事テンプレに「広告性セルフチェック」を組み込む方法です。公開前に、次の3問にYESが付くほど危ない、と編集ルールにします。
この3点は広告該当性の整理として紹介されており、記事制作フローに埋めるとチーム運用が安定します。
参考:薬機法の広告規制(誇大広告等・承認前広告禁止)
厚生労働省|健康・医療 医薬品等の広告規制
検索上位の薬剤師のブログは、転職や勉強、年収のような大テーマに寄りがちです。そこで独自視点としておすすめなのが、「疑義照会」を“医師に電話する技術”ではなく、“情報設計の技術”として扱う切り口です。疑義照会の質は、知識量だけでなく「患者から情報を取り出す順番」と「確認事項の型」で決まるからです。
具体的には、疑義照会を“3レイヤー”で整理して書くと、読者は明日から真似できます。
ここに、先ほどのヒヤリ・ハット系の知見を接続すると“ブログならではの厚み”が出ます。たとえば、服薬指導で「夕食後すぐ就寝」が判明し、飲み忘れリスクを考慮して疑義照会で回数を調整した事例のように、疑義照会は処方箋の文字列ではなく生活情報で変わる、という点が伝えられます。
さらに意外性を出すなら、「疑義照会を減らす設計」を記事化します。疑義照会は重要ですが、現場では電話が集中すると安全性が落ちることもあるため、“電話を減らして安全を上げる”発想が役立ちます。
この領域は、単に「疑義照会の例文」を並べるよりも、現場のフロー設計として書いた方が読み手に刺さり、かつあなたの経験が資産化します。薬剤師のブログは“知識の披露”より、“判断の再現性”を提供した記事が最後まで読まれます。