待機群(48時間超)では術後合併症が27.1%と、早期手術群(2.3%)の約12倍に跳ね上がります。
大腿骨頚部骨折(内側骨折)の手術方針を決める上で、Garden分類は最も重要な評価ツールです。 Garden分類はI〜IVのStageに分かれており、骨折端のずれ(転位)の程度を示します。 1post(https://1post.jp/7096)
Stage I・IIは非転位型で、骨折部の血流が比較的保たれているため骨接合術が選択されます。 一方、Stage III・IVは転位型骨折で、骨頭への血流が断たれるリスクが高く、人工物置換術が推奨されます。 つまり、Garden分類が治療の分岐点です。 ousar.lib.okayama-u.ac(https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/4/40561/20160528033749798894/122_253.pdf)
以下に各Stageの特徴と手術選択をまとめます。
| Garden Stage | 骨折の状態 | 推奨手術 |
|---|---|---|
| Stage I | 不完全骨折・転位なし | 保存療法または骨接合術 |
| Stage II | 完全骨折・転位なし | 骨接合術(CCS固定など) |
| Stage III | 完全骨折・部分転位 | 骨接合術または人工骨頭置換術 |
| Stage IV | 完全骨折・完全転位 | 人工骨頭置換術(HA) |
Garden III は判断が分かれる境界域です。 患者の年齢・活動性・骨質を総合的に評価して術式を選ぶ必要があります。骨折部位への血流評価には術前MRIが有用で、骨頭壊死のリスク予測にも活用されます。 minds.jcqhc.or(https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00625/)
大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン2021(Minds掲載版)|Garden分類に基づく治療選択と早期手術推奨の根拠が詳しく記載されています。
骨接合術は、骨折した骨頭を温存しながら金属器具で固定する手術です。 主にCannulated Cancellous Screw(CCS)やDynamic Hip Screw(DHS)が使用されます。 premedi.co(https://www.premedi.co.jp/%E3%81%8A%E5%8C%BB%E8%80%85%E3%81%95%E3%82%93%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3/h00461/)
侵襲が少ない分、患者への身体的負担は比較的小さいです。 ただし非転位型でも偽関節(骨がうまくくっつかない状態)が生じる可能性がある点は見落としがちです。 これが骨接合術の最大のリスクです。 co-medical.mynavi(https://co-medical.mynavi.jp/contents/therapistplus/career/useful/1203/)
偽関節が起きた場合は再手術が必要になり、患者のADLや生命予後に大きく影響します。骨接合術を選択した際は、術後の荷重開始タイミングと定期的な画像フォローが特に重要になります。早期に異常を察知できれば、再手術への移行もスムーズに行えます。
>使用器具:CCS(キャンセラスクリュー)、DHS(ダイナミックヒップスクリュー)
>適応:Garden Stage I・II(非転位型)
>メリット:骨頭温存、侵襲小、手術時間短い
>デメリット:偽関節リスク、骨頭壊死リスクが残る
>術後管理:定期的X線評価、荷重開始時期の慎重な判断