「75歳以上で6剤放置は、あなたの患者を1.5倍入院させます。」
高齢者薬物療法 ガイドラインは、日本老年医学会が作成した「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」を基盤に、2025年版では約10年ぶりに大幅改訂されています。 journal.jspn.or(https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1180110841.pdf)
つまり安全性が原則です。
2025年版では、従来からの「高齢者に対して特に慎重な投与を要する薬物のリスト(PIMs)」と「開始を考慮すべき薬物のリスト」が全面的に更新され、Beers基準やSTOPP/START基準など海外の指標も評価に用いられています。 medicalview.co(https://www.medicalview.co.jp/catalog/ISBN978-4-7583-0497-9.html)
この結果、近年のエビデンスを反映した日本版の高齢者薬物療法 ガイドラインとして、内科系のみならず多くの診療科で共通言語として利用しやすい内容になっています。 doctor-vision(https://www.doctor-vision.com/dv-plus/column/knowledge/senior-drug.php)
日本老年医学会「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」総論と特徴の詳細解説
高齢者の安全な薬物療法ガイドライン 2015(Minds)
高齢者薬物療法 ガイドライン2025では、多剤併用の一つの目安として「入院で6種類以上、外来で5種類以上」の併用で有害事象リスクが有意に上がると紹介されています。 doctor-vision(https://www.doctor-vision.com/dv-plus/column/knowledge/senior-drug.php)
具体的には、入院患者で6剤以上の併用があると薬物有害事象の発生が有意に増加し、外来患者では5剤以上で転倒リスクが高まるといった研究結果が根拠として挙げられています。 doctor-vision(https://www.doctor-vision.com/dv-plus/column/knowledge/senior-drug.php)
結論は5~6剤超が分岐点です。
イメージとして、朝昼夕と寝る前に1錠ずつ、さらに頓用が1~2剤加わると、1日あたりの服薬は「1回で3~4錠、合計10錠前後」というケースになりやすく、これだけでガイドライン上は多剤併用ゾーンに入ります。 doctor-vision(https://www.doctor-vision.com/dv-plus/column/knowledge/senior-drug.php)
高齢者薬物療法 ガイドラインに基づく多剤併用と転倒リスクのデータ解説
高齢者薬物療法における対策(Doctor Vision)
高齢者薬物療法 ガイドライン2025の目玉の一つが、PIMs(potentially inappropriate medications:特に慎重な投与を要する薬物)のリスト更新と、「開始を考慮すべき薬物」リストの見直しです。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/11125000/001622381.pdf)
PIMsには、抗コリン作用薬、長時間作用型ベンゾジアゼピン、ある種のNSAIDsなど、高齢者で転倒・せん妄・腎機能悪化などの有害事象を起こしやすい薬が系統別に整理されています。 medicalview.co(https://www.medicalview.co.jp/catalog/ISBN978-4-7583-0497-9.html)
つまり「まず疑う薬」が一覧化されています。
一方、「開始を考慮するべき薬物」リストには、骨粗鬆症治療薬や抗血栓薬など、高齢者の予後改善に寄与しうる薬剤が並びますが、ここでも「年齢だけで機械的に中止・開始を決めない」「フレイルや余命、本人の価値観を踏まえて選択する」姿勢が強調されています。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/11125000/001622381.pdf)
実務上は、定期処方の棚卸しを行う際に、カルテや処方箋をPIMsリストと照らし合わせ、「①PIMsに該当する薬」「②長期連用になっている頓用薬」「③代替薬があるもの」の3カテゴリに分けて、一つずつ減量・中止の候補として検討する流れが有効です。 medicalview.co(https://www.medicalview.co.jp/catalog/ISBN978-4-7583-0497-9.html)
高齢者薬物療法 ガイドライン2025で更新されたPIMsと開始薬の全体像と解説
高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2025(メジカルビュー社)
診療時間が限られる中で、毎回すべての薬を検証することは難しいため、現実的には「年1回の総点検」「入退院のタイミング」「介護保険更新時」など、イベントドリブンで減薬ステップを組み込むと継続しやすくなります。 doctor-vision(https://www.doctor-vision.com/dv-plus/column/knowledge/senior-drug.php)
つまりタイミング設計が基本です。
具体的な減薬ステップとしては、以下のような流れが考えられます。
・Step1:薬剤師がPIMsリストと照合し、「中止候補」「減量候補」「変更候補」を事前にピックアップする。
・Step2:医師が診察時に、症状とQOL、患者・家族の意向を踏まえて優先順位をつける。
・Step3:看護師・ケアマネジャーが生活状況や服薬状況を確認し、「実行可能か」「モニタリングのポイント」を共有する。
このような流れなら、1回あたりの負荷を分散しながらガイドラインを生かせます。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/kourei-tekisei_web.pdf)
また、チームで減薬を進める際の補助ツールとして、ガイドラインPDFや院内のチェックリストをタブレット・電子カルテのショートカットに登録し、「75歳以上で5剤以上なら必ず開く」といった簡単なルールを決めておくと、運用のばらつきが減りやすくなります。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/kourei-tekisei_web.pdf)
高齢者薬物療法 ガイドラインと「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)」を組み合わせた院内プロトコルにすることで、個人の裁量に依存しない減薬文化を作れる点がメリットです。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/11125000/001622381.pdf)
高齢者薬物療法 ガイドラインと併用される厚労省の高齢者医薬品適正使用指針(チーム運用に有用)
高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)(厚生労働省)
高齢者薬物療法 ガイドライン2025は冊子として販売されていますが、2015年版の要旨や考え方はMindsや学会誌、厚労省資料などで無料公開されており、忙しい医療従事者でもポイントを素早く学べる環境が整いつつあります。 minds.jcqhc.or(https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00323/)
特に、精神科領域や整形外科領域など、もともと多剤併用になりやすい分野では、PIMsリストの中で自分の領域に関係する薬剤だけをピックアップした「ミニ版チェックリスト」を作成し、若手への教育ツールとして活用するケースも増えています。 journal.jspn.or(https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1180110841.pdf)
これは使えそうです。
さらに、地域包括ケア会議や多職種連携の場で、かかりつけ薬局の薬剤師や訪問看護師とも高齢者薬物療法 ガイドラインの要点を共有しておくと、病院と在宅で一貫した方針で減薬や処方調整に取り組めるようになります。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/kourei-tekisei_web.pdf)
高齢者薬物療法 ガイドラインの背景や教育・普及に関する解説(学会誌)
あなたの現場では、まずどのタイミングで「5~6剤超の患者」を定期的に洗い出すのがいちばん実行しやすそうでしょうか?
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