第一類医薬品を登録販売者が販売すると法律違反になります。
一般用医薬品のリスク分類は、副作用などの危険性に応じて医薬品を3つの区分に分ける制度です。この制度は、現に健康被害が発生していることや、リスクや効能効果について薬を見ただけでは分からないという背景から導入されました。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000050568.pdf)
具体的には、第一類医薬品が最もリスクが高く、第二類医薬品が比較的リスクが高いもの、第三類医薬品が比較的リスクが低いものとして位置づけられています。リスクが高い順に「要指導医薬品≧第一類医薬品>指定第二類医薬品≧第二類医薬品>第三類医薬品」となっています。 medical-wings(https://www.medical-wings.com/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E9%A1%9E%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81%E3%81%A8%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E9%A1%9E%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81%E3%81%A8%E7%AC%AC%E4%B8%89%E9%A1%9E%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81%E3%81%A8%E3%81%AF/)
この分類により、購入者が医薬品のリスクを理解しやすくなり、適切な情報提供が行われる仕組みが整備されました。
医薬品のリスク分類は、6つの評価項目に基づいて決定されます。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001249693.pdf)
評価項目は以下の通りです。
- 相互作用(飲み合わせ):他の医薬品との併用による影響
- 副作用:使用により生じる好ましくない作用
- 患者背景:小児、妊娠中などの特定条件
- 効能・効果:漫然と使用し続けた時に症状の悪化につながるおそれ
- 使用方法:誤使用のおそれ
- スイッチ化等に伴う使用環境の変化:処方薬から一般薬への転換による影響
これらの項目について個別の成分ごとにリスクが評価され、最終的なリスク区分が決定される仕組みです。つまり総合評価ですね。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001249693.pdf)
医療従事者はこれらの評価項目を理解することで、患者への適切な服薬指導が可能になります。
一般用医薬品の外箱には、リスク区分の表示が義務づけられています。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/dl/s0222-5a.pdf)
表示方法は、販売名が書かれている面に、原則8ポイント以上の文字で「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」と記載し、枠で囲むことが求められます。指定第二類医薬品の場合は、第二類の「2」の部分が○や□で囲まれているのが特徴です。 yakuji.co(https://www.yakuji.co.jp/entry6858.html)
2008年5月21日に薬事法施行規則の改正省令が告示され、この表示ルールが正式に定められました。これは必須です。 yakuji.co(https://www.yakuji.co.jp/entry6858.html)
消費者が医薬品を購入する際、外箱を見るだけでリスク区分を確認できるため、安全な選択につながります。医療従事者も患者に外箱表示の見方を説明することで、セルフメディケーションの支援ができます。
第一類医薬品は、一般用医薬品として使用実績が少ないものや、副作用・飲み合わせなどで安全性上、特に注意が必要な医薬品です。 medical-wings(https://www.medical-wings.com/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E9%A1%9E%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81%E3%81%A8%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E9%A1%9E%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81%E3%81%A8%E7%AC%AC%E4%B8%89%E9%A1%9E%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81%E3%81%A8%E3%81%AF/)
一部の解熱鎮痛剤や毛髪剤が該当します。まれに入院相当以上の健康被害が生じる可能性がある成分を含むものが分類されます。 mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000050568.pdf)
第一類医薬品の販売には厳格なルールがあります。薬剤師のみが販売可能で、登録販売者は販売できません。また、販売時には書面を用いた情報提供が義務づけられており、この書面を2年間保存する必要があります。 note(https://note.com/monukenokokusho/n/n456555bb98ed)
薬剤師が不在の薬局では第一類医薬品を販売できないため、購入者にとっては入手のハードルが高い医薬品といえます。医療従事者は、患者が第一類医薬品を必要とする場合、薬剤師による適切な情報提供を受けられる環境を案内することが重要です。
指定第二類医薬品は、第二類医薬品の中でも特に注意が必要な成分を含む医薬品で、一般の第二類医薬品よりも高いリスクがあります。これが条件です。特に依存性のあるものなどが指定第二類医薬品として区別されます。 89ji(https://www.89ji.com/guide/pharmaceuticals-classification.html)
第二類医薬品の販売は、薬剤師または登録販売者が対応可能です。情報提供は努力義務とされており、書面の交付も努力義務です。 medical-lifedesign(https://medical-lifedesign.net/commentary4-3-2)
医療従事者が患者に第二類医薬品を勧める際は、依存性や副作用のリスクについて丁寧に説明することが、適正使用につながります。
第三類医薬品は、リスクが比較的低い医薬品です。ビタミンB・C含有保健薬、整腸剤などが該当します。 sigayaku(https://www.sigayaku.jp/risk.htm)
第三類医薬品の販売は、薬剤師または登録販売者が対応可能です。情報提供の義務はなく、書面の交付も不要ですが、相談対応は義務とされています。 kanri.nkdesk(https://kanri.nkdesk.com/iyaku/iyaku1.1.php)
書面の保存については努力義務となっており、第一類や第二類と比較して規制は緩やかです。それでも安心はできません。 kanri.nkdesk(https://kanri.nkdesk.com/iyaku/iyaku1.1.php)
医療従事者は、第三類医薬品であっても患者の体質や他の医薬品との相互作用を考慮し、必要に応じて情報提供を行うことが望ましいです。リスクが低いからといって情報提供を怠ると、思わぬ健康被害につながる可能性があります。
リスク区分に応じて、販売できる資格者が定められています。 note(https://note.com/monukenokokusho/n/n456555bb98ed)
要指導医薬品と第一類医薬品は薬剤師のみが販売可能で、登録販売者は販売できません。第二類医薬品と第三類医薬品は、薬剤師または登録販売者が販売可能です。 medical-lifedesign(https://medical-lifedesign.net/commentary4-3-2)
第一類医薬品を販売した場合、販売記録を記載した書面を作成し、2年間保存する義務があります。第二類医薬品と第三類医薬品については、この保存は努力義務です。違反すると罰則があります。 kanri.nkdesk(https://kanri.nkdesk.com/iyaku/iyaku1.1.php)
医薬品を無許可で製造・販売した場合、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、または両方を科せられるおそれがあります。違反医薬品の販売は、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、または併科となります。 yakujihou(https://www.yakujihou.com/knowledge/yakkihou-explain/)
医療従事者は、自身の資格で販売可能な医薬品の範囲を正確に把握し、法令遵守を徹底する必要があります。
2026年4月1日から、一般用医薬品のリスク区分について定期的に見直しを行う新制度がスタートしました。 note(https://note.com/apotheke_umschau/n/n6b1742471f42)
これまで「一度決まると変わりにくい」とされてきた区分が、「社会の声とデータで動く仕組み」へと大きく転換しました。企業だけでなく、消費者・医療従事者・学会も変更の起点になれるようになりました。これは画期的です。 note(https://note.com/apotheke_umschau/n/n6b1742471f42)
対象は区分内変更のみで、例えば第一類から第二類への移行は可能ですが、要指導医薬品化は対象外です。実際に、フェキソフェナジン(15歳未満の者に係る用法及び用量が定められているものに限る)は、令和3年11月9日より第一類医薬品から第二類医薬品に移行しました。 japal(https://www.japal.org/dom/notice/2021113003.html)
また、テルビナフィンやプラノプロフェンも第一類医薬品から第二類医薬品に移動した事例があります。第二類医薬品からは、グリセリンモノグアヤコールエーテル、セキサノールが削除され、オキシテトラサイクリン、臭化ナトリウム、テトラサイクリン、ヘパリンナトリウム、ポリミキシンBが追加されました。 yakuji.co(https://www.yakuji.co.jp/entry8252.html)
医療従事者は、リスク区分の変更情報を常にチェックし、最新の販売ルールを把握しておく必要があります。定期的に厚生労働省の通知を確認する習慣をつけると、法令違反のリスクを避けられます。
厚生労働省「一般用医薬品のリスク区分について」
リスク区分の評価項目や分類基準の詳細が記載されており、医療従事者が制度の根拠を理解するのに役立ちます。
医療従事者がリスク分類医薬品を扱う際、いくつかの実務上の注意点があります。
第一類医薬品を販売する際は、書面を用いた情報提供が義務で、消費者から不要の申出がない限り実施する必要があります。第二類医薬品では情報提供を行うように努め、書面は必要に応じて用います。 nichiyaku.or(https://www.nichiyaku.or.jp/files/co/pharmacy-info/poster.pdf)
陳列方法にも規制があります。第一類医薬品は、第一類医薬品陳列設区画(1.2m以内の範囲に購入者が進入できない措置)内部、または鍵をかけた陳列設備、もしくは購入者が直接手の触れられない陳列設備に陳列する必要があります。結論は隔離です。 kanri.nkdesk(https://kanri.nkdesk.com/iyaku/iyaku1.1.php)
第二類医薬品と第三類医薬品には陳列場所の指定はありませんが、リスク区分ごとに区分して陳列することが求められます。 kanri.nkdesk(https://kanri.nkdesk.com/iyaku/iyaku1.1.php)
登録販売者が第一類医薬品を誤って販売した場合、法律違反となり、店舗全体の営業にも影響が及ぶ可能性があります。そのため、販売前に必ず自身の資格と医薬品の区分を確認する習慣が重要です。
医療従事者向けの研修や勉強会に参加し、リスク分類制度の最新情報を継続的に学ぶことで、法令遵守と患者の安全を両立できます。