あなた、無月経放置で骨折リスク2倍です
性腺機能低下症は大きく中枢性(視床下部・下垂体)と原発性(卵巣)に分類されます。頻度としては機能性視床下部性無月経が若年女性で多く、BMI18未満や急激な体重減少が関与します。つまりエネルギー不足がトリガーです。
一方で原発性ではTurner症候群や早発卵巣不全(POI)が代表的で、40歳未満の約1%に発生するとされます。これは意外に多い数字です。
また医療従事者が見落としやすいのが薬剤性です。抗精神病薬による高プロラクチン血症は無月経の原因となり、血中PRLが25ng/mL以上で症状が出やすくなります。ここが盲点です。
(薬剤性無月経のリスク回避)→(原因特定)→(内服歴を必ず確認する)という1アクションが有効です。
代表症状は無月経ですが、それだけではありません。エストロゲン低下により骨密度は年間1〜2%低下し、5年で約10%減少することもあります。つまり骨粗鬆症予備軍です。
さらに更年期様症状としてホットフラッシュや抑うつ、性機能低下も出現します。特に20〜30代でこれらが出る場合は見逃されやすいです。意外ですね。
骨折リスクはエストロゲン欠乏で約1.5〜2倍に上昇します。これは閉経後と同様のメカニズムです。つまり若年でも油断できません。
(骨折リスク増加の場面)→(早期介入)→(骨密度測定を依頼する)が現実的な行動です。
診断ではまずホルモン測定が基本です。FSH高値(目安30mIU/mL以上)かつエストロゲン低値なら原発性を疑います。ここが分岐点です。
一方でFSH低値または正常なら中枢性を考え、MRIで下垂体病変を評価します。どういうことでしょうか?原因部位を切り分けるということです。
またプロラクチン、TSHも必須です。甲状腺機能異常や高PRL血症は頻度が高く、見逃すと治療が遅れます。ここは重要です。
(検査漏れによる診断遅延のリスク)→(網羅的評価)→(初診時にホルモンセットをオーダーする)で回避可能です。
婦人科内分泌の診断基準について詳述
https://www.jsog.or.jp/
治療の基本は原因治療とホルモン補充療法(HRT)の併用です。エストロゲン補充により骨密度低下を抑制し、症状も改善します。これが基本です。
POIの場合、HRTは平均閉経年齢(約50歳)まで継続することが推奨されます。途中中断は骨リスク増大につながります。痛いですね。
妊孕性の観点では、排卵誘発やARTが必要になるケースもあります。特に中枢性ではGnRH療法が有効です。つまり原因別治療です。
(不妊リスクが問題となる場面)→(妊娠可能性の維持)→(早期に生殖医療へ紹介する)が実務的です。
臨床での落とし穴は「ストレス性だから様子見」という判断です。しかし6か月以上の無月経は精査対象です。ここが境界です。
特に医療従事者自身や同僚では「忙しさ」が原因と片付けられやすく、受診遅れが生じます。これは現場あるあるです。
さらに低用量ピル内服中は出血があるため、無月経が隠れます。これにより診断が1年以上遅れる例もあります。つまり見かけに惑わされます。
(診断遅延による長期リスク)→(早期気づき)→(休薬時の自然周期を確認する)というシンプルな対応が有効です。