抗血栓薬一覧を現場で使える形にする最短ルートは、抗血小板薬を「アスピリン系」と「P2Y12受容体拮抗薬」と「その他」に分けることです。清水病院の周術期資料でも、P2Y12受容体拮抗薬(クロピドグレル、チクロピジン、プラスグレル、チカグレロル)と、それ以外(シロスタゾール等)で取り扱いが整理されています。
まずアスピリン(バイアスピリン等)は、単剤なら「休薬不要」とされる場面が多く、内視鏡の低リスク手技では継続を基本にしたフローチャートが提示されています。
参考)302 Found
一方、P2Y12受容体拮抗薬は同資料で「クロピドグレルは処置5日前」「チクロピジンは7日前」「プラスグレルは7日前」「チカグレロルは3日前」と、薬剤ごとに休薬目安が具体的に記載されています。
また、抗血栓薬一覧を作るときに意外と見落とされるのが「その他の抗血小板薬」の扱いです。清水病院資料では、サルポグレラート、ベラプロストNa、リマプロストアルファデクス、ジピリダモール、トラピジル等は「その他の抗血小板薬」としてシロスタゾールに準じる、とまとめています。
さらに、イコサペント酸エチルやオメガ-3脂肪酸エチルについても、同資料ではP2Y12受容体拮抗薬に準じた取り扱いを行う、と明示されており、薬歴確認の盲点になりやすいポイントです。
実務向けのメモ(抗血栓薬一覧に付けると便利)。
参考リンク(周術期・内視鏡の休薬目安、P2Y12受容体拮抗薬やDOACの取り扱い、ブリッジの考え方がまとまっています)
清水病院:抗血栓療法中の患者に対して検査・処置・手術を行う際の使い方一覧(PDF)
抗血栓薬一覧で抗凝固薬を整理するときは、「ワルファリン」と「DOAC」に二分し、さらにDOACを“トロンビン阻害”と“Xa阻害”で分けると理解が早くなります。m3.com薬剤師向け解説では、ダビガトランが直接トロンビン阻害薬で、他のDOACは第Xa因子阻害薬、ワルファリンはビタミンKが作用する部位を阻害する、と作用点の違いを説明しています。
薬剤名の例を抗血栓薬一覧に並べるなら、DOACは「プラザキサ(ダビガトラン)」「イグザレルト(リバーロキサバン)」「エリキュース(アピキサバン)」「リクシアナ(エドキサバン)」が基本セットです(KEGGの抗血栓薬の商品一覧に掲載があります)。
参考)冠動脈拡張症を有するST-elevation myocard…
ワルファリンは「ワーファリン」や「ワルファリンK」などで、同じくKEGGの商品一覧に多数の規格が載っています。
抗凝固薬の“使い分け”で頻出する論点は、腎機能と周術期です。清水病院資料では、DOACの中止タイミングをCcrで調整する目安(例:Ccrに応じて24~96時間前など)を提示し、特にダビガトランやXa阻害薬で「腎機能により調整」と明記しています。
ワルファリンについては、同資料が「穿刺手技前にPT-INR≦1.2を確認」など、モニタリング前提での運用が書かれており、DOACとの運用思想の違いが読み取れます。
抗血栓薬一覧に載せると現場が助かる“中和”の情報も、同資料に具体例があります。ダビガトランの中和剤としてイダルシズマブ(プリズバインド)、Xa阻害薬(アピキサバン/リバーロキサバン/エドキサバン)の中和としてアンデキサネット アルファ(オンデキサ)が挙げられています。
「在庫がない/購入品」など運用面の注意も同資料に含まれており、救急対応や手術前相談の質が上がります。
参考リンク(抗血栓薬の商品一覧として、販売名や規格の“棚卸し”に使えます)
KEGG:商品一覧:抗血栓薬
抗血栓薬一覧の記事で医療従事者が最も知りたいのは、結局「止めるのか、続けるのか、置換するのか」です。清水病院資料は、周術期の抗血栓薬管理を“出血リスク”と“血栓リスク”で評価し、術式や患者状態も踏まえて個別に決める、という前提を明記しています。
ここで重要なのがヘパリンブリッジです。同資料では「ヘパリンブリッジは『血栓塞栓症は減らさず出血を増やす』というデータが蓄積されているため行わないことが主流(特にDOAC服用患者)」と明確に書かれています。
つまり、抗血栓薬一覧に「ブリッジ=安全策」と短絡的に書くと、むしろ危険な誤解を広げる可能性があります。
一方で、同資料は“例外”も書いています。ワルファリン服用患者で人工弁、心房細動、深部静脈血栓など血栓塞栓症リスクが高い患者では、ブリッジングを行う、とされています。
この“原則:DOACは不要、例外:ワルファリン高リスクは検討”という整理は、抗血栓薬一覧を実務書にするための核になります。
周術期でのありがちな落とし穴。
抗血栓薬一覧で“意外に差がつく”のが相互作用の書き方です。消化管出血対策としてPPI併用が選択される場面は多い一方で、J-STAGEの消化管出血に関する総説では、クロピドグレルとPPIの間で競合的阻害が生じ、血小板凝集抑制作用が減弱し心血管イベントが増加する可能性が指摘されている、と記載があります。
もちろん、個々の患者で「出血予防の利益」が大きい場合はPPIが重要なこともあり、ここは二者択一ではありません。だからこそ抗血栓薬一覧には、「PPIを入れたら安心」で終わらせず、“何が弱まる可能性があるのか”まで明記しておくと、処方提案や疑義照会の質が上がります。
参考)https://www.jstage.jst.go.jp/article/nisshoshi/116/6/116_488/_pdf
現場向けに書くなら、次のようなチェック項目が実用的です。
参考リンク(抗血栓薬と消化管出血、PPIとの論点がまとまっています)
J-STAGE:DOACを含む抗血栓薬による消化管出血の現況と問題点(PDF)
検索上位の抗血栓薬一覧は、分類と代表薬の羅列で終わりがちです。臨床で本当に事故が起きやすいのは「患者が抗血栓薬だと認識していない薬が混ざっている」「院外処方・他科処方・市販薬相当が拾えていない」という薬歴の穴で、ここを埋める視点を記事に入れると実用性が上がります。
例えば清水病院資料は、抗血栓薬の“索引”として薬品名(配合剤名を含む)を並べ、参照先(アスピリン、P2Y12、シロスタゾール準拠など)へ誘導する作りになっています。
この発想をブログ記事に移植すると、抗血栓薬一覧が単なる知識集ではなく「確認ツール」になります。
具体的に、薬歴聴取で役立つ“拾い方”の例。
このセクションを入れておくと、抗血栓薬一覧の価値が「覚える」から「漏れを減らす」へ移り、医療安全の文脈で上司チェックにも耐えやすくなります。