つくしam 配合散 効能 効果 用法 用量 注意

つくしam 配合散の効能・効果、用法・用量、相互作用や副作用まで、医療従事者が現場で説明できるように要点を整理します。透析・高カルシウム血症などの禁忌や、ニューキノロン・テトラサイクリンとの併用注意の実務も押さえますが、どこから見直しますか?

つくしam 配合散 用法 用量

つくしA・M配合散:現場で迷いやすい3点
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「制酸+健胃+消化酵素」の合剤

速効性と持続性の制酸成分、胃粘膜保護、芳香・苦味・辛味性生薬、α-アミラーゼが同居する設計で、症状の「複合」に対応しやすい。

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服用タイミングと併用薬の間隔

添付文書上は食後投与が基本。金属カチオンやpH変化で吸収が落ちる薬があるため、抗菌薬などは同時服用を避ける工夫が重要。

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透析・高Ca・Na制限は要注意

透析患者は禁忌。高カルシウム血症、ナトリウム摂取制限が必要な患者など、処方前に拾うべき背景が多い。

つくしam 配合散 効能 効果:どんな消化器症状に使うか


つくしA・M配合散の効能又は効果は「下記消化器症状の改善:食欲不振、胃部不快感、胃もたれ嘔気・嘔吐」です。
いわゆる「胃薬」と一括りにされがちですが、単一の胃酸過多だけでなく、胃部不快感や食欲低下、嘔気など“症状が重なっている患者”で選ばれやすい位置づけです。
作用設計としては、制酸(炭酸水素ナトリウム等)+粘膜保護(乾燥水酸化アルミニウムゲル)+健胃生薬(ケイヒ、ウイキョウ、ニガキ、オウバク、ショウキョウ等)+消化酵素(ジアスメン:α-アミラーゼ)が併存します。
現場の説明では、患者さんの訴えを次のように“言い換え”て適応と一致させると、不要な長期化を避けやすくなります。


一方で、強い腹痛、吐血・黒色便、体重減少など器質的疾患を疑うサインがある場合は、この範囲を超えるため、安易に“胃薬で様子見”にしない判断も重要です(添付文書の効能の範囲を念頭に置く、という意味です)。

つくしam 配合散 用法 用量:成人・小児と食後の意味

用法及び用量は、成人で「1回1.0~1.3gを1日3回食後に経口投与」、症状に応じて適宜増量、小児は年齢に応じて減量とされています。
食後投与の意味は、胃内容物がある状態での症状(食後の胃もたれ・不快感)に合わせやすいことに加え、制酸成分や吸着成分を含むため併用薬の吸収影響を設計上“現場で管理しやすい”タイミングに寄せている、と説明すると伝わりやすいです。
散剤であることから、服薬アドヒアランスを落としやすい患者では「水で服用する」「自己判断で回数を増やし続けない」といった基本指導が、結果的に副作用回避(長期・大量投与による問題)にもつながります。
また包装は分包(1.3g×84包など)とバラ(1kg)があります。

分包は院外処方の説明負担を減らしやすい一方、バラは調剤設計の自由度が上がるため、運用上のメリット・デメリットが出ます(在庫・取り違え対策も含めて検討します)。

つくしam 配合散 成分:制酸・粘膜保護・生薬・酵素の組成

本剤は1.3g中に、炭酸水素ナトリウム600mg、炭酸マグネシウム120mg、沈降炭酸カルシウム300mg、乾燥水酸化アルミニウムゲル70mg、ジアスメン10.8mg、ケイヒ末20mg、ニガキ末10mg、ショウキョウ末10mg、ウイキョウ末10mg、カンゾウ末100mg、オウバク末9.5mgを含みます。
添加剤としてハッカ油、バレイショデンプンを含み、淡褐色の粉末で特異な芳香があり、生薬配合のため色調に多少幅があると明記されています。
薬効薬理の記載は、実務での“説明テンプレ”に使えます。


  • 炭酸水素ナトリウムは速効性、炭酸マグネシウム・沈降炭酸カルシウムは比較的持続性の制酸作用。​
  • 乾燥水酸化アルミニウムゲルは胃酸中和に加えて粘膜被覆保護。​
  • 芳香性健胃薬(ケイヒ、ウイキョウ)は、精油の芳香刺激が反射的に消化液分泌を促し、精油成分が胃粘膜を刺激して消化管運動を促進。​
  • 苦味性健胃薬(ニガキ、オウバク)は、苦味刺激で消化液分泌や胃運動を促進。​
  • ショウキョウは精油と辛味成分(gingerol等)で消化液分泌や胃運動を促進し、口腔内に爽快感。​
  • カンゾウ末は鎮痙作用により胃の緊張を緩和。​
  • ジアスメンはα-アミラーゼででんぷん消化力を持つ。​

意外に見落とされるのは、「制酸剤」として見た時に“ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・アルミニウム”といった複数の無機成分が同時に入っている点です。

このため、患者背景(腎機能、電解質、Na制限、Ca関連)の影響を受けやすい薬である、というメッセージをチームで共有しておくと安全側に倒せます。

つくしam 配合散 禁忌 注意:透析・高カルシウム血症・Na制限

禁忌には、(1)成分過敏症、(2)高カルシウム血症、(3)透析療法を受けている患者、(4)ナトリウム摂取制限を必要とする患者(高ナトリウム血症、浮腫、妊娠高血圧症候群等)、(5)甲状腺機能低下症又は副甲状腺機能亢進症が挙げられています。
透析患者が禁忌とされる理由として、長期投与によりアルミニウム脳症・アルミニウム骨症があらわれるおそれが明記されています。
また、特定の背景を有する患者の注意として、浮腫・心機能障害・高血圧では水分やナトリウム貯留が生じやすい点、重篤な消化管潰瘍では炭酸水素ナトリウム配合により悪化のおそれ、リン酸塩低下ではアルミニウムにより無機リン吸収が阻害される点、低クロル性アルカローシス等の電解質失調で悪化のおそれが記載されています。
腎機能障害(透析以外)では、長期投与でアルミニウム脳症・アルミニウム骨症のおそれがあるため、血中アルミニウム、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ等の定期測定を行うよう示されています。
副作用としては、長期・大量投与で腎結石・尿路結石高マグネシウム血症が挙げられ、消化器では便秘、その他として低カリウム血症、血圧上昇、体重増加、浮腫が示されています。

そして「注)」として、カンゾウ配合のため長期連用によりこれらが発現することがある、と書かれており、いわゆる偽アルドステロン症リスクを“長期化”で拾う運用が重要だと読み取れます。

妊婦・授乳婦では「有益性が危険性を上回る場合にのみ投与」「授乳継続または中止を検討」、高齢者は生理機能低下を踏まえ用量に留意とされています。

つくしam 配合散 相互作用:ニューキノロン・テトラサイクリンと配合変化(独自視点)

併用注意として、ビタミンD製剤(アルファカルシドールカルシトリオール等)では高カルシウム血症があらわれやすくなるため注意、とされています。
ニューキノロン系抗菌剤(エノキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン等)やテトラサイクリン抗生物質(テトラサイクリン、ミノサイクリン等)では、本剤との併用で効果が減弱することがあるため同時服用させないなど注意し、服用時間をずらすことで弱まるとの報告がある、と記載されています。
機序は「本剤の金属カチオンと難溶性の錯塩を形成し、併用薬剤の消化管からの吸収が低下する」と明記されており、ここは医師・薬剤師・看護師で同じ言葉で共有すると指導がブレません。
さらに、大量の牛乳やカルシウム製剤との併用ではMilk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)のおそれがあるため観察を十分に行い、症状が出たら中止とされています。
その他の併用薬剤でも、吸着作用または消化管内・体液のpH上昇により吸収・排泄に影響し得るため、服用時間をずらすと弱まるとの報告がある、と整理されています。
ここからが“検索上位に出にくいけれど現場で効く”独自視点です。


本剤は「薬剤調製時の注意」として、炭酸水素ナトリウムを含有するため、アスピリン、グルクロノラクトン、アスコルビン酸、イソニアジド、アスパラギン酸塩、ヒドララジン塩酸塩等と配合しないこと、配合すると湿潤・色調変化を起こすことがある、と明記されています。

つまり“飲み合わせ(併用)”だけでなく、“配合(混合)”の設計でもトラブルが起きる可能性がある薬で、嚥下困難患者の簡易懸濁、散剤の一包化、配合調剤の現場では特に注意が必要です。

運用の実務としては、(1)一包化や混合を前提にした処方設計になっていないか、(2)服薬カレンダー運用で別剤と同袋にしないか、(3)病棟での配合指示(とくにビタミンCや解熱鎮痛薬の併用が多い患者)を誰が最終確認するか、を“手順”として決めると事故予防になります。

配合変化の注意点が添付文書に明確に書かれている薬は、逆に言えば「やってはいけない混合」を教育しやすい薬でもあります。

新人教育では「制酸剤=ただの胃薬」ではなく、「金属カチオン」「pH上昇」「配合変化」「Na・Ca・Mg・Al負荷」という4語で記憶フックを作ると、病棟実務に直結します。

参考リンク(禁忌・相互作用・副作用・薬効薬理の根拠として添付文書全文が読める)
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00061051.pdf




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