麻酔科専門医一覧の検索方法と認定制度

麻酔科専門医とは何か、どのように検索できるのか、取得に必要な要件や認定病院の基準はどのように定められているのでしょうか?

麻酔科専門医一覧と検索方法

麻酔科専門医一覧の概要
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公式一覧の公開

日本麻酔科学会が毎年4月1日時点の最新の専門医一覧を公式サイトでPDF形式にて公開しています

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検索可能なデータベース

認定医・専門医・指導医の3種類の資格保有者を氏名から検索できるシステムが学会サイトに用意されています

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認定病院からの検索

都道府県別に麻酔科認定病院を検索し、各施設に所属する専門医情報を確認することが可能です

麻酔科専門医一覧の最新情報

 

 

日本麻酔科学会は、麻酔科専門医の一覧を毎年公式ウェブサイトで公開しています。2025年度の学会専門医一覧では、2025年4月1日時点で全国に1,513名の学会専門医が登録されており、あいうえお順で氏名と読み仮名が掲載されています。この一覧は、医療従事者や一般の方が信頼できる麻酔科医を確認する際の重要な情報源となっています。anesth+2
学会の公式サイトには「認定医・専門医・指導医一覧」のページが設けられており、日本麻酔科学会が認定する全ての認定医、専門医、指導医の情報が掲載されています。これにより、医療機関の選択や医師との連携を検討する際に、資格の有無を確認することができます。専門医の人数は年々変動しており、2024年度には1,903名が登録されていましたが、2025年度は1,513名となっています。anesth+3
一覧の情報は個人情報保護法に基づき、本人の了承を得た方のみが掲載されているため、全ての資格保有者が掲載されているわけではない点に注意が必要です。また、心臓血管麻酔専門医など、麻酔科のサブスペシャリティ領域の専門医についても、別途専門の一覧が公開されています。jscva

麻酔科専門医のデータベース検索システム

麻酔科専門医を検索する方法として、日本麻酔科学会が提供する公式のデータベースシステムがあります。このシステムでは、氏名による検索が可能で、認定医、専門医、指導医の区別も確認できます。また、厚生労働省が運営する「医師等資格確認検索」システムでも、医師の氏名が揃っている場合に限り検索が可能です。anesth+1
認定病院からの検索も有効な方法の一つです。日本麻酔科学会の公式サイトには「認定病院検索」機能があり、都道府県ごとに麻酔科認定病院を検索できます。各認定病院には必ず常勤の麻酔科専門医が在籍しているため、施設情報から専門医を確認することができます。anesth+1
さらに、「ドクターズ・ファイル」などの医療情報サイトでは、日本麻酔科学会麻酔科専門医の資格を持つ医師が在籍するクリニックや病院の一覧を提供しています。これらのサイトでは、医師のインタビュー記事や病院の治療レポートなども掲載されており、より詳細な情報を得ることができます。地域別の専門医情報も検索可能で、東京都など主要都市の麻酔科専門医一覧も提供されています。doctorsfile+2

麻酔科専門医の取得要件と研修期間

麻酔科専門医を取得するためには、医師臨床研修修了後、日本専門医機構が定める所定の研修プログラムのもとで週3日以上麻酔科関連業務に従事し、所定の経験症例数を満たす必要があります。具体的には、初期臨床研修2年の後、4年間の麻酔科専門研修プログラムを修了することが求められます。doctor-vision+2
研修期間中に経験すべき必須症例は、600例以上の麻酔症例を担当医として経験し、さらに特殊症例についても所定の件数を経験する必要があります。特殊症例には、心臓血管手術25症例、胸部外科手術25症例、脳神経外科手術25症例などが含まれます。また、AHA-ACLSまたはAHA-PALSプロバイダーコースを受講し、プロバイダーカードを取得していることも必須条件です。anes.med.tohoku+3
専門医試験は研修4年次に受験可能で、書類審査に加えて筆記試験、実技試験、口頭試問に合格する必要があります。さらに、申請する年の5年前から申請年の3月31日までの間に、所定の学術集会参加実績として10単位を取得していることが求められます。日本麻酔科学会の年次学術集会への参加は3単位、支部学術集会への参加は2単位として計算されます。anesth+3

麻酔科専門医と麻酔科標榜医の違い

麻酔科医には「麻酔科専門医」と「麻酔科標榜医」という2種類の資格が存在し、両者は取得要件や認定機関が異なります。麻酔科標榜医は厚生労働大臣が許可する資格で、医師免許取得後2年以上麻酔の業務に従事し、気管への挿管による全身麻酔を300症例以上実施した経験があれば取得できます。この資格は医療施設が「麻酔科」を標榜するための要件となっています。jalasite+2
一方、麻酔科専門医は日本専門医機構が認定する資格で、麻酔科標榜医よりも高度な知識や技術を持つことが認められた専門家です。専門医になるためには、標榜医取得後にさらに3年間以上の専門研修を受けて試験に合格する必要があります。専門医は5年ごとに更新が必要ですが、標榜医は更新の必要がありません。ishin-kai+1
令和2年現在、麻酔科標榜医は22,000人以上存在するのに対し、麻酔科専門医は約8,800人となっており、専門医資格の方が取得難易度が高いことが分かります。麻酔科標榜医は麻酔科専門医を持っているとは限りませんが、麻酔科専門医は必ず麻酔科標榜医の資格も保有しています。医療従事者にとって、この違いを理解することは、適切な麻酔管理を提供する上で重要です。jalasite+2

麻酔科専門医の都道府県別分布と医師数

麻酔科専門医の分布には地域による大きな偏りが存在しており、都道府県別の人口10万人あたりの医師数には顕著な差が見られます。全国平均は8.51人ですが、最も多い香川県では12.54人、大分県12.47人、徳島県12.44人と続きます。一方、最も少ない三重県では4.99人、新潟県5.06人、秋田県5.40人となっており、最大で約2.5倍の地域格差が存在します。todo-ran
この地域偏在は、医療施設の規模や手術件数とも関連しています。許可病床数が500床未満の施設では麻酔科標榜医数は多くの場合4名以下ですが、600床を超える大規模病院では施設間のばらつきが大きくなります。また、非常勤麻酔科医の活用も地域医療を支える重要な要素となっており、麻酔科以外の診療科に所属しながら麻酔科標榜医資格を持つ医師も約690名存在します。mhlw-grants.niph
都道府県別の医師数データは、厚生労働省が実施する「医師・歯科医師・薬剤師統計」で詳細に把握されており、主たる診療科として麻酔科を選択した医師数や、麻酔科の標榜資格を持つ医師数が調査されています。令和4年の統計では、医療施設に従事する人口10万対医師数は256.6人で、都道府県別では徳島県が338.4人と最も多く、埼玉県が177.8人と最も少ないなど、地域による医療資源の偏在が確認されています。mhlw+2

麻酔科認定病院の施設基準と専門医配置

麻酔科認定病院として認定されるためには、日本麻酔科学会が定める厳格な基準を満たす必要があります。最も重要な要件は、麻酔科を標榜しており、常勤の麻酔科専門医が麻酔部門の長であることです。さらに、常勤の麻酔科医が管理する全身麻酔症例が年間200例以上あることが求められます。anesth+1
認定病院の代表専門医は、学会専門医、学会指導医、または学会認定医を持つ機構専門医のいずれかの資格を保有している必要があります。注意すべき点は、機構専門医資格のみでは認められず、機構専門医の場合は学会認定医もしくは指導医いずれかの資格を取得していることが必須です。これは、専門医の質を担保するための重要な基準となっています。anesth+1
麻酔科専門研修プログラムの基幹施設や連携施設になるには、麻酔科認定病院として認定されていることが前提条件です。認定病院は5年ごとに日本麻酔科学会による適格審査を受ける必要があり、毎年年次報告を行うことも義務付けられています。研修プログラムを提供する施設では、専攻医が経験すべき特殊症例として、小児麻酔、心臓血管手術麻酔、胸部外科手術麻酔、脳神経外科手術麻酔などを十分な症例数で提供できる体制が求められます。jmsb+2
<参考リンク>
日本麻酔科学会の公式サイトでは、最新の麻酔科専門医一覧や認定病院の検索が可能です。認定制度や取得要件の詳細も確認できます。

 

日本麻酔科学会 認定医・専門医・指導医一覧
厚生労働省の医師等資格確認検索システムでは、氏名から医師の資格情報を検索できます。

 

厚生労働省 医師等資格確認検索
日本専門医機構の公式サイトでは、麻酔科専門医の認定・更新に関する最新情報が提供されています。

 

日本専門医機構

 

 




麻酔科専門医に必要な画像診断